2026年5月3日(日)

Wedge REPORT

2026年5月3日

 日本国憲法の施行から79年となった。国際情勢や社会状況が大きく変わり、安全保障や選挙制度、情報管理、政治運営といった様々な分野で現行憲法下での課題も見えつつある。

 それぞれの政治の現場で、憲法はいま何を守り、何を縛っているのか。現代社会に合わせて日本はどう変わっていくべきなのか。

 制度の矛盾や社会課題、制約によって生まれているジレンマを掘り下げた記事5本を紹介する。憲法記念日に今の国のあり方を考えてみたい。

(roman023/gettyimages)

<目次>

日米首脳会談の宿題:ホルムズ海峡の航行は誰が守るのか?「資源小国」日本の自衛艦派遣新法の必要性(2026/03/23)

斎藤知事、田久保前市長、小川市長は「メンタルが強い」ってホント?私たちが見逃していること、再選から1年の兵庫県政の現状(2025/11/27)

高市政権の肝入り、日本のインテリジェンス強化へ政治家が果たすべき責務とは?(2026/02/03)

繰り返される「議員定数削減」論、「身を切る」よりも政治家たちがすべきこととは?(2026/02/24)

<イチから分かる民主主義>ワンポイントレッスン(2024/10/19)

日米首脳会談の宿題:ホルムズ海峡の航行は誰が守るのか?「資源小国」日本の自衛艦派遣新法の必要性

(首相官邸HPより)

 高市早苗首相とトランプ米大統領との首脳会談は、米国の建国250年を祝して日本が寄贈した桜の苗木を挟んで2人が笑顔で並び、会談後の夕食会では、首相自らトランプ氏を「最強のバディ(相棒)だと確信している」と持ち上げるなど、政府関係者からは「素晴らしい展開だった」といった安堵の声が広がっている。

 米国とイスラエルによるイラン攻撃で、中東情勢が極度に緊迫する情勢の中で行われた今回の首脳会談。事実上封鎖されたホルムズ海峡に、タンカーなどの商船警護のために自衛隊の艦艇を派遣するようトランプ氏から強く求められるのではないか――が、首脳会談の焦点であり、政府にとって最大の懸念でもあった。

 訪米前の国会で、高市首相は「法律に従って、できることはできる、できないことはできないとしっかり伝える」と答弁した通り、首脳会談でも、戦闘が続く中での自衛隊の艦艇派遣は法的制約が多いという日本の実情を説明した。首脳同士の問答について、高市氏は「機微なやり取りだ」として明言を避けたが、説明を聞いたトランプ氏が、艦艇派遣を重ねて要求することはなかったという……

続きを読む⇒日米首脳会談の宿題:ホルムズ海峡の航行は誰が守るのか?「資源小国」日本の自衛艦派遣新法の必要性

斎藤知事、田久保前市長、小川市長は「メンタルが強い」ってホント?私たちが見逃していること、再選から1年の兵庫県政の現状

斎藤知事が再選されてから1年、地方政治はどう変わったのか(松尾/アフロスポーツ)

 2016年、舛添要一東京都知事は、海外出張経費、毎週末の公用車による神奈川県湯河原町の別荘通い、政治資金の不適正使用などが問題化し、都議会で不信任決議が確実になる情勢となり自ら辞職した。

 兵庫県の斎藤元彦知事は、24年、選挙運動、職員へのパワハラ、贈答品の受け取り、内部告発の取り扱いその他をめぐって全国的な話題となり、県議会による百条委員会、不信任可決などを経て県知事を辞職し、その失職に伴う選挙で再選された。

 どちらも重大な違法行為かどうかについては当時、決め手はなかった。しかし知事側の弁明が「説得力がない」「率直に謝らない」など印象がよくなくて辞職に追い込まれた点は共通だ……

続きを読む⇒斎藤知事、田久保前市長、小川市長は「メンタルが強い」ってホント?私たちが見逃していること、再選から1年の兵庫県政の現状

高市政権の肝入り、日本のインテリジェンス強化へ政治家が果たすべき責務とは?

高市早苗政権はインテリジェンスの重要性を理解し、国家戦略へ反映できるか(THE SANKEI SHIMBUN)

 自民党の高市早苗政権は、日本維新の会との合意に基づき、インテリジェンス(情報活動)の分野においては、①国家情報局の創設、②スパイ防止法の制定、③対外インテリジェンスの強化を打ち出している。

 ①については、一部法改正と組織再編成で対応可能だが、②・③については、新法制定と、法律の運用を行う組織が必要であり、導入までのハードルはかなり高いだろう。本稿ではスパイ防止法と対外インテリジェンス組織について検討していく。

 監視の対象は、日本国内の外国人となるが、闇雲に行っているわけではない。まず可能性が高いのは大使館や領事館に外交官の身分で赴任し、情報活動を行う情報員や軍人であるので、それら外交官が監視の対象となる。これらのスタッフは公館に勤務しているので、監視を行うのはそれほど難しくはない……

続きを読む⇒高市政権の肝入り、日本のインテリジェンス強化へ政治家が果たすべき責務とは?

繰り返される「議員定数削減」論、「身を切る」よりも政治家たちがすべきこととは?

議員にはしっかりと〝働いて〟もらう必要があるが、定数削減はその適切な処方箋なのだろうか(REUTERS/AFLO)

 「議員定数削減は一丁目一番地であり、改革のセンターピンだ」

 日本維新の会の吉村洋文代表は、自民党との連立の条件として提示した12項目のうち、議員定数の削減が最重要項目であることを強調した。

 これを受け、昨年11月26日に行われた党首討論では、企業団体献金をめぐる論議のさなか、高市早苗首相が「そんなことよりも是非、定数の削減やりましょうよ」と発言し、野党からの批判を浴びた……

続きを読む⇒繰り返される「議員定数削減」論、「身を切る」よりも政治家たちがすべきこととは?

<イチから分かる民主主義>ワンポイントレッスン

MICHAEL H/GETTYIMAGES

 民主主義とは何か、権威主義と対立関係にあるのか……? 民主主義に関する疑問を一橋大学の市原麻衣子氏に聞いた。 (聞き手/構成・編集部 鈴木賢太郎) 

Q1 そもそも、「民主主義」とはどのように定義されているものなのでしょうか

市原 民主主義は共通の受け入れられた定義がない概念です。政治学の研究の中では、大きく分けて二つの方向性で定義づけられています。

 一つは「手続き的定義」と呼ばれ、選挙制度の観点で民主主義を規定するものです。①自由・平等・定期的な選挙があること、②人々が投票権を持っていること、という2つの要件を満たせば、民主主義とみなします……

続きを読む⇒<イチから分かる民主主義>ワンポイントレッスン

民主主義が SNSに呑まれる日▶アマゾン楽天ブックスhonto
Facebookでフォロー Xでフォロー メルマガに登録
▲「Wedge ONLINE」の新着記事などをお届けしています。

新着記事

»もっと見る