5月18日Taipei Timesは、台湾への武器売却は中国との交渉において「良い取引材料になる」とのトランプ大統領の発言に対し、「武器売却を取引材料にすべきではない」とする米国の2人の専門家の批判を紹介している。要旨は次の通り。
トランプ大統領は、台湾への武器売却は中国との交渉において「非常に良い交渉材料になる」と述べたが、米国の2人の専門家は、ホワイトハウスは武器売却を交渉の梃子にするべきではない、と言っている。
中国で習近平国家主席と会談したトランプは、帰国後に放送されたFOXニュースのインタビューの中で台湾への14兆ドルの武器輸出について聞かれると、検討中だ、「承認するかもしれないし、しないかもしれない」「この件は一時停止させており、中国の出方次第だ」「率直に言ってこれは我々にとって非常に良い交渉材料だ。大きな武器になる」と述べた。
トランプは中国から帰国する大統領専用機の中でも、「台湾を率いている」人物と話をした後、「近い内にどうするか決める」と記者たちに述べている。台湾を率いている人物が誰かは言わなかった。
一方、コメントを求められたドイツ・マーシャル基金(ワシントンに拠点を置くシンクタンク)インド太平洋プログラム事務局長のボニー・グレイザーは、トランプの台湾観は「今回の北京訪問中に習に説得されて影響を受けた可能性がある」として懸念を表明。「トランプの側近たちがよりバランスの取れた事実に即した見方を提供してくれるよう願っている」「トランプは戦争を避けたいと言っている。台湾への武器供与は衝突を引き起こすのではなく、衝突の回避を助けてくれる。台湾は決して交渉の材料に使われるべきではない」と述べた。
また、ブルッキングス研究所ジョン・L・ソーントン中国センター所長のライアン・ハースも同じく発表した『トランプの危険な台湾ギャンブル』と題する論評の中で同様の懸念を表明。「トランプは台湾に関する米国の姿勢については北京と交渉すると公然と言っているが、これは牡牛の前で闘牛士が赤い布を振るのに等しい危険な外交だ」、「これによって北京は台湾の安全保障への米国のコミットメントをどこまで弱めさせることができるか、限界を試す動きを強めるだろう」と書いている。
