2026年5月20日(水)

冷泉彰彦の「ニッポンよ、大志を抱け」

2026年5月20日

 時間の流れは速い。現地の2026年5月14日から15日にかけて行われた米中首脳会談は、既に過去の物語となっている。これは米国市場の反応を見れば明らかだ。

(White House/Planet Pix/ZUMA Press/アフロ)

 例えば、NY市場は首脳会談が良好な推移を見せ、通商戦争はほぼ終結し、個別の米中取引も進展を見たとして現地14日は大幅に上げた。時差の関係で中国からは半日遅れとなるNYでは、ダウ5万ドルにタッチしようかという高値圏が終日続いたのである。

株価の高騰と反落はセット

 考えてみれば、今回の首脳会談については、誰もが似たような予想をしていた。台湾とイランの問題を除けば、米中の経済関係については良好な関係に戻すことが双方の切迫した利益であり、そこには「ウィン=ウィン関係」が明確だからだ。

 実際の会談も、そのように進んだ。両首脳の個人的な関係は、かつてないほどに改善され、そのことで両国が再び関税戦争に陥る可能性は抑え込まれたと受け止められている。

 個別の取引については、お互いにメンツがあるために明確な成果は示されなかったが、ボーイング、VISA、アップル、テスラなどは確実に中国におけるビジネス拡大に歩みを進めることができたようだ。何よりも、米中の首脳は今年、2026年の年末には中国でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)、米国での20カ国・地域首脳会議(G20)で再び会談の可能性がある。

 これに習近平主席のホワイトハウス訪問が決定したことで、年内はこのような良好な関係が続く可能性が濃くなった。NY市場が両手を挙げてこれを歓迎したのは当然と言えよう。


新着記事

»もっと見る