パレスチナ・ガザ地区全域で先週末、イスラエル軍による攻撃があり、子供を含む28人が殺された。イスラム組織ハマスが運営する民間防衛隊が発表した。
民間防衛隊によると、避難民を収容していた学校も攻撃を受け、4人の子供を含む8人が死亡した。
国連は、ガザ北部の病院周辺での攻撃を停止するようイスラエルに訴えている。
イスラエル軍は、ガザ市のムサ・ビン・ヌサイル学校の敷地内にハマスの司令室があったと主張している。病院への攻撃に関してはコメントしていない。
イスラエル国防軍(IDF)はソーシャルメディアに、「ハマスは組織的に国際法に違反している」と投稿。イスラエルの対応は「テロ組織に対して力と決意を持って行動する」ことだと付け加えた。
一方で、ガザの民間防衛隊の広報担当、マフムード・バサル氏はAFP通信に対し、ムサ・ビン・ヌサイル学校は戦争によって家を追われたパレスチナ人の避難所として再利用されていたと述べた。
避難民としてこの学校に滞在していたアブさんは、BBCアラビア語に対し、眠っている間に攻撃があったと語った。
「私たちは平和に眠っていたが、突然、非常に強力な爆発音で目が覚めた」
別の男性、マフムードさんは、攻撃が起こったときに校庭のテントで眠っていたとBBCアラビア語に話した。
「石や破片が飛び交い、学校の壁が頭上に落ちてきた」
ローマ教皇がイスラエル非難
ローマ教皇フランシスコは22日、2日間にわたるイスラエルのガザ攻撃を非難した。
教皇は、「このような残虐行為、子供たちへの機関銃掃射、学校や病院の爆撃」を思うと胸が痛むと述べた。
世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は、イスラエル国防軍(IDF)に対し、病院周辺での攻撃を停止するよう訴えた。
ソーシャルメディアに載せた声明でゲブレイエス事務局長は、「カマル・アドワン病院周辺への爆撃と、病院に対する退避命令の報告を非常に懸念している」と述べた。
「病院周辺での即時停戦と、患者および医療従事者の保護を求める」
カマル・アドワン病院のフサム・アブ・サフィヤ院長は、発電機が攻撃を受け、イスラエル軍が燃料タンクを標的にしていると主張した。
声明の中でサフィヤ院長は、イスラエル軍が病院を「まるで軍事施設のように扱っている」と述べた。
「病院の外に出る者は誰でも標的にされる危険がある」
また、病院の運営を移転することは患者を危険にさらすことになるとし、医療スタッフが「避難の脅威なしに活動できるようにする」ことを求めた。
イスラエルは退避命令の報告についてコメントしていない。
BBCはIDFにコメントを求めている。
戦闘に関与しているパレスチナの諸組織は、BBCに対し、停戦合意が「これまでになく近づいている」と述べた。
ハマスが運営するガザの保健省によると、イスラエルとハマスによる14カ月にわたる戦争で、4万5000人以上のパレスチナ人が殺されている。
この戦争は、2023年10月7日にハマス主導の武装勢力がイスラエル南部を襲撃したことで始まった。この攻撃では約1200人が殺害され、251人が人質として連れ去られた。
(英語記事 Children among dozens killed in Israeli strikes, Gaza officials say)