風の谷幼稚園 3歳から心を育てる

2010年2月25日

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野村 滋 (のむら・しげる)

株式会社コンテンツ・ファクトリー代表

情報誌会社勤務時代に取材で、創立間もない風の谷幼稚園と出会う。その後12年間、風の谷幼稚園の変遷を追い続けている。風の谷幼稚園の教育実践記『4歳の胸のうち』『5歳の誇り』を同社から出版。

 さらに風の谷幼稚園では「お誕生会」という別の機会を設け、全員が仲間からのアドバイスを受け入れる機会を創り出している。その様子を学級通信から見てみよう。

風組になると、誕生月の子どもには仲間から“言葉”がおくられます。いろいろな角度から仲間を見つめたり、また新たな発見をしたりと、仲間のことを見つめなおす機会になったら、と思っています。仲間に関心を示し、具体的な事実に即して「こういうところがいいと思う」「ここはもっとこうするといいよ」と様々な面から仲間のことを見られるようになって欲しいと思っています。そして、仲間のことをもっともっと好きになったり、より深いところでのつながりを強めていったりして欲しいと思います。
また、“言葉”をおくられた子は、その内容をしっかり受けとめて、自分自身を見つめ、自分の成長に役立たせて欲しいと願っています。

~仲間から仲間へ~

康平くんへ
いつも遊んでくれてうれしいよ
こまを教えてくれたことがあって、やさしいと思った
班の仕事をきっちりやっていていいね
鳥組の時、なわとびができなかった時にもがんばってやっていてすごいなと思った
私が1人で机を運んでいる時に手伝ってくれてうれしかったよ
嫌なことをされて「嫌だ」って言っている人のところへ来て助けてあげるところがいいね
1人で遊んでいると一緒に遊びに誘ってくれるところがやさしいね
風1組の響ちゃんとケンカをしていた時に「仲直りしな」って言ってくれて嬉しかった
たけのこ掘りの時、一緒に掘ってくれてうれしかった
鳥組のジャガイモ掘りの時、すごーく重いのに幼稚園までおろさず持ってきてすごかったね

凛くんへ
いつもこまを教えてくれるところがいいと思う
鳥組の頃、いっぱい遊んでくれてうれしかった
跳び箱の五段を跳ぶ時に、踏み切りがすごく上手くってすごいなと思って、自分もそうなりたいと思った
康平くんとふざけていることがあるから、それはやめた方がいいよ
いつも康平くんと朝の会や帰りの会の時、遊んじゃうから、席を替えた方がいいと思うよ

風2組 学級通信 「麦」より

自分を本気で思ってくれる仲間の「言葉」は、最高の誕生日プレゼントであろう。

 贈られる言葉は温かな内容のものが多いが、機会を重ねるごとに「お弁当はゆっくり食べたほうがいいよ」「あのときはこうしたらよかったと思うよ」と注意を促す言葉も増えてくる。

「おめでたい日にこのような言葉を贈られることに、最初は抵抗感を感じる親や子どももいますが、『ここを良くすれば、もっと好きになってくれるんだよ』と声をかければ、子どもたちは『うん、わかった』と素直に受け入れていきます」(天野園長)

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