BBC News

2020年9月22日

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イギリス政府は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、24日からイングランドのパブやバー、レストランといった施設の閉店時間を午後10時にする。また、営業はテーブル席だけに限定する。

ボリス・ジョンソン英首相は22日の議会で一連の施策について発表した後、午後8時(日本時間23日午前4時)にテレビを通じて国民に説明する。

報道によると、この演説では仕事に悪影響のない範囲で在宅勤務を励行するという。また手洗いやマスクの着用、他人との距離を取る施策も引き続き奨励される。

イギリスはこのほど、新型ウイルスの警戒レベルを4に引き上げた。これは感染リスクが「高い、あるいは急速に上昇している」状態を示している。

21日の新規感染者は4368人、死者は11人に上った。

パトリック・ヴァランス首席科学顧問は、今の時点で対策を取らなければ、10月半ばには1日当たりの感染者が5万人に達すると警告。その場合、11月半ばには1日の死者が200人を超える可能性もあると指摘している。

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ジョンソン政権は22日にこの件について閣議を開くとともに、スコットランドや北アイルランド、ウェールズの各自治政府首相を招いて緊急治安特別閣議(COBRA)を開催するという。

スコットランドはこの日に新たな制限を発表する見通し。北アイルランドでも、異なる世帯が屋内で集うことへの制限が強化される。

ウェールズ南部では、パブやバーへの午後11時以降の入店を禁止するなどの規制が、22日午後6時から実施される。

新たな施策について首相官邸の報道官は、「新しい施策が多くの市民や企業に与える困難を過小評価してはいない」と述べた。

「簡単なことではないが、新型ウイルスの再流行を制御し、国民保健サービス(NHS)を守るためにも動かなければならない」

懸念や批判の声も

業界団体「UKホスピタリティー」のケイト・ニコラス会長は、新たなルールには「柔軟性が必要」だと述べ、業界への支援拡大を訴えた。

「閉店時間を早めることは企業活動にもウイルス制御にも良くない影響がある。来店時間をまばらにするためには一定の営業時間が必要だ」

「(ロックダウン緩和以降)テーブルのみの営業を取り入れている店舗もあるが、業界全体で強制するものではない」

夜間業界協会のマイケル・キル会長も、「非認可の営業やハウスパーティーを増やすだけだ」と批判している。

自由経済シンクタンク「経済問題研究所」のエコノミスト、クリストファー・スノウデン氏も、政府は「手当たり次第に政策を作っているだけのようだ」と指摘。どのような証拠に基づいた判断なのかを示すべきだと述べた。

BBCのニック・トリグル保健担当編集委員は、冬が近づく中、ジョンソン政権が今後、どのような施策を取っていくのかが注目されていると分析。

移動の制限などによる社会へのダメージと、ウイルスが広がることによる人命へのリスクのバランスが、今後6カ月で問われることになると述べた。

ローラ・クンスバーグ政治編集長は、首相官邸はパンデミック関連の制限がもたらす経済への打撃を気にしすぎているため、本当に緊急の施策だけを取り入れていると解説する。

一方でウイルスの実態について多くことが分かってきたため、やみくもな全国的制限を実施するのではなく、もっと洗練されたアプローチを取るべきだと指摘した。


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(英語記事 English pubs to close at 10pm amid Covid spread

提供元:https://www.bbc.com/japanese/54244730

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