2024年5月22日(水)

BBC News

2024年5月2日

ニューヨーク州で2020年に出された強姦罪などの有罪判決が破棄された米映画プロデューサー、ハーヴィー・ワインスティーン受刑者について、同州の裁判所は1日、秋に新たな裁判を開始すると決定した。

ワインスティーン受刑者は4月25日、2020年の一審で公正な裁判を受けなかったとして、ニューヨーク州の控訴裁判所によって有罪判決が覆された。一審の裁判で、起訴された事件と別の被害を訴える女性たちに、判事が証言を認めたのは誤りだったと、同裁判所は判断した。

同州のマンハッタン検察は1日、「私たちはこの事件を信じており、裁判をやり直す」と満員の法廷で表明。再審の準備を9月までに整えるとした。

これを受けて担当判事は、9月2日のレイバー・デーの祝日後に再審を開始すると決定した。

ワインスティーン受刑者は、カリフォルニア州でも別の強姦事件で有罪とされ、禁錮16年を言い渡されている。そのため、ニューヨーク州で有罪判決が破棄された後も引き続き収監されている。

But he remains jailed because of a separate rape conviction in California.

Weinstein was sentenced to 16 years in prison in that case.

同受刑者は数日前、病院に移送された。弁護士は「すぐさまの治療」と「無数の検査」のためだと説明した。

今後、ニューヨーク市のライカーズ島刑務所に身柄を移されるか、カリフォルニア州の刑務施設に送られる可能性もある。

ワインスティーン受刑者は一貫して無実を主張している。弁護団はニューヨークでの一審で、セックスは同意のうえだったとした。

この日の審理では、ワインスティーン受刑者は車椅子に乗って出廷した。紺のスーツと水色のネクタイを身に着けていた。笑顔で弁護団に手を振るなど元気そうだった。

アーサー・アイダラ弁護士は同受刑者について、健康上の問題はあるものの、「頭は鋭く、かつてないほど切れている」と法廷で主張。何百冊も本を読んでおり、裁判に参加する精神力に心配はないと述べた。

再審で被害女性に大きな負担

ワインスティーン受刑者は2020年のニューヨーク州での裁判で、2006年に元製作アシスタントのミミ・ヘイリー氏に性的暴行をした罪と、2013年には女優志望だったジェシカ・マン氏をレイプした罪で有罪とされ、禁錮23年を言い渡された。

ヘイリー氏は、その判決が破棄された翌日の4月26日の記者会見で、再審のために再び法廷に戻ることにはためらいがあると話した。

「再びトラウマを体験し、つらい思いをし、疲れ果てることになる」

「もう二度とあんな経験はしたくない。だが、正しいことをし続けるため、そして、それ(被害)は実際にあったのだから、私は(再審への参加を)検討する」

ヘイリー氏の弁護士グロリア・オルレッド氏は1日の審理の後、報道陣に対し、「彼女にとっては簡単な決断ではない」とし、再審で再び証言するかは現在も検討中だと述べた。

ワインスティーン受刑者に対しては、女性100人以上が性的な不適切行為や暴行、レイプなどの被害を受けたと訴えている。

そうした告発の声が続出したことと、裁判で有罪とされ実刑判決が出たことで、権力者による性暴力に声を上げる「#MeToo(私も)」運動が世界的に盛り上がった。

ワインスティーン受刑者は、映画プロダクション会社「ミラマックス」を共同設立し、アカデミー賞作品賞を受けた「恋におちたシェイクスピア」や「パルプ・フィクション」などのヒット作を送り出した。

アカデミー賞にノミネートされた同受刑者の映画は300作を超え、受賞は81作に上る。

(英語記事 Harvey Weinstein must face new New York trial this autumn

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cx9w0nww29zo


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