2024年12月15日(日)

日本の漁業 こうすれば復活できる

2024年5月9日

 日本人が大好きな魚・サバ。そのサバ資源が危機に瀕しています。しかしながら不漁とはいえゼロにはならず、どこかでサバが水揚げされています。このためサバ好きなら何となく減っているとはわかっていても、その実感は今一つないのかもしれません。

日本の食卓からサバはなくなってしまうのか?(筆者提供)

 サバにはマサバとゴマサバの2種類があります。漁獲量が多く、塩サバ、シメサバ、缶詰などの加工品になっているのは主にマサバです。下の図のようにサバ資源は、太平洋側で漁獲される太平洋系群(左)と対馬暖流系群(右)の2つに分かれています。

 右の対馬暖流系群の方は、韓国・中国と漁場が重なっています。漁獲量の大半が「ローソクサバ」と呼ばれる未成魚です。このため小さなうちに獲ってしまうので大きく育たないのが特徴です。

 この2つの資源のうち、もともと資源量が大きいのは太平洋系群の方で、釧路から銚子にかけて、かつては大量に水揚げされていました。しかしながら、実際にはサバに限らずですが、環境要因などの影響もあるものの、獲り過ぎで次々に資源をつぶしているのです。そこで1990年から国産サバの代替品として輸入されサバ市場を席巻しているのが、ノルウェーサバです。


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