アメリカ連邦議会は6日、上下両院合同会議を開き、2024年大統領選で共和党のドナルド・トランプ氏が当選したことを正式に認定した。各州と首都ワシントンでの投票結果に基づき、それぞれに割り振られた選挙人538人の投票結果を集計した。トランプ氏は1月20日、大統領に就任する。
選挙でトランプ氏に敗れたカマラ・ハリス副大統領が、兼務の上院議長として、合衆国憲法の規定に基づき、合同会議を取り仕切った。選挙人の投票結果はトランプ氏が312票、ハリス氏が226票だった。
ハリス副大統領はこれに先立ち、「本日私は副大統領としての憲法上の義務を果たし、2024年選挙の結果を認定します。自分の国への愛情、憲法への忠誠、そしてアメリカ国民への揺るぎない信頼に導かれて、この神聖な責務を遂行します」とコメントを発表していた。
議会によるこの手続きは長年、党派対立を超えた平和的な権力移譲をアメリカが重視していることを象徴する形式的なものと位置づけられていた。大統領選に出馬し敗れた副大統領が、対立候補の勝利を上院議長として確定させるのは、異例のことではない。
しかし4年前には、この手続き中にトランプ氏の支持者らが連邦議会議事堂を襲撃し、手続きを阻止しようとした。選挙結果を覆すことを拒否したため暴徒に狙われたマイク・ペンス副大統領(当時)や議員たちはいったん避難し、手続きは中断されたものの、翌日未明に再開され、ジョー・バイデン氏の当選を認定した。