2026年10月3日(土)

食の「危険」情報の真実

2026年10月3日

 ゲノム編集技術で生まれた「ハイギャバトマト」の勢いが止まらない。発売から3年半余りで取り扱い店舗が関東地方を中心に1000店を突破した。

ゲノム編集トマトの栽培施設が報道陣に公開された(筆者撮影)

 これを機に、同トマトの販売会社が9月下旬、メディア向けに栽培施設見学会を開催した。ゲノム編集トマトの栽培施設を報道陣に公開するのは今回が初めて。栽培に苦労していると思われた生産者から出た言葉は意外だった。

ゲノム編集食品の届出第一号

 ハイギャバトマトは、「血圧上昇を抑える」「睡眠の質を向上させる」など4つの機能性をもったGABA(ギャバ=ガンマアミノ酪酸の略)を通常のミニトマトの約12倍含むトマトのことだ。筑波大学発ベンチャー企業サナテックライフサイエンス(最高技術責任者は江面浩・同大学特任教授)がゲノム編集技術(末尾に用語解説)で開発し、2020年12月、厚生労働省(現在は消費者庁)へ届け出た。

ハイギャバトマト(筆者撮影)

 ゲノム編集技術は生物の設計図であるDNAを特定の場所だけ切断し、遺伝子の働きを変化させたり書き換えたりする最先端のバイオテクノロジーで、このトマトが日本で実用化された第一号だった。この他にも、肉厚のタイや毒の少ないジャガイモ、日持ちするメロンなどが開発されている。

 販売会社のサナテックシードは23年2月からスーパーで販売を始めた。最初は一部の高級スーパーにとどまっていたが、徐々に中堅スーパーでも取り扱いを始め、今年6月、500店舗に達したのを機にはずみがつき、9月下旬には関東地方を中心に1000店舗を超えた。ゲノム編集技術で生まれた生鮮品がこれほど広く一般のスーパーで販売されているのは世界でも初めてだろう。


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