2024年4月24日(水)

田部康喜のTV読本

2016年12月28日

 「昭和」に郷愁を抱いたり、懐かしがったりするのは、まず家族のありようが要因ではないか。平成27(2016)年には、単身世帯と夫婦のみの世帯がそれぞれ全体の約四分の一を占めている。ひとり親と未婚の子どもの世帯も約7%いる。

 夫婦と子どもの世帯は約3割、三世代同居は約6%である。

 これに対して、1961(昭和36)年は、夫婦と子どもの世帯が4割以上を占めていた。三世代同居も約15%もあった。単身世帯は約18%、夫婦のみの世帯も約14%だった。

 「一家4人」の世帯あるいは祖父母も含めて、紅白を見る時代は家族構成の変化をみると、視聴率が低下するのは当然である。

 紅白の視聴率の推移をみると、平成17(2006)年の第57回から40%前後である。多チャンネルと有料放送が普及してきた現代においては、この数字でも十分に「お化け番組」である。

 このコラムのシリーズは、ドラマやその主人公たちが過去に出演した映画などを背景として、テレビのいまを書き綴ってきた。

 今回の紅白は、映画「ソロモンの偽証」で重要な役をこなした石井杏奈がメンバーである、E-girls、俳優としても評価が高まっている西島隆弘のAAA、「恋ダンス」が社会現象になり、俳優としても活躍する星野源の歌とダンスを楽しもうと思う。

  
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