遅ればせながら東芝も3次元NANDを製造
3次元NANDの構造、深孔加工、48層の量産、これらすべてにおいて、サムスン電子に比べて東芝は周回遅れとなった。
ところが、昨年発売されたアップル社のiPhone7の最高級機種を分解したら、東芝製の48層3次元NANDが出てきたのである。スマホに3次元NANDが使われたのは、恐らくこれが初めてのケースであろう。そして、サムスン電子ではなく東芝製だったことに、業界は驚いた。遅ればせながら、東芝も3次元NANDを量産し始めたわけである。
しかし、これは48層であり、東芝関係者が言っていたように、これを量産し続けても利益は出ない。そこで東芝は、2017年2月に、64層3次元NANDのサンプル出荷を開始したと発表した。これは東芝が勝負をかけている製品である。ここでアクセルを全開にして、大量生産を行い、ノウハウを蓄積し、技術の向上も図る。
サムスン電子、東芝&ウエスタンデジタル(サンディスク)、マイクロン&インテル、SK Hynix、これら4グループが、64層およびそれ以上の積層数の3次元NANDの開発と量産で火花を散らす。ところが、この4グループの争いに、中国の紫光集団傘下のXMCが参入することとなった。第4回は、このXMCについて詳述したい。
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