衛星による観測データがそろった後に課題となるのが、「データアプリケーション」の問題だ。データの使い方を指南してくれるアドバイザーが必要になる。QPS研究所では、今のところ、サービス領域には踏み込まない。衛星を製造するという知見を伸ばしていくことで、世界と戦うことができる企業に成長させることが目標だ。
宇宙人材の受け皿になる
大西氏がもう一つ考えているのが、宇宙人材の受け皿を増やすことだ。大学で航空宇宙を専攻したとしても、現状では直接関係のない分野に就職せざるを得ないことが少なくない。こうした人材の受け皿を少しでも増やすべく、宇宙産業を活性化させたいと考えている。
同時に「宇宙利用は我々の生活に密接に関わっています。だからこそ、色々なことを知っている人が必要で、直接宇宙に関係のない分野にいた方にも是非とも入ってきていただきたいと思います」。
QPS研究所が中心となって、九州が「宇宙の梁山泊」となる時が早く訪れることを期待したい。
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