こんにちは、川柳作家の杉山昌善です。きょうも川柳詠みのコツを一緒に学んでいきましょう。
きょうも川柳のコツやルールを覚えていきますよ。
5・7・5にとらわれなくていい
ショーゼン 一般に、川柳は「5・7・5」と言われますよね。だから、みんな17音字を5語、7語、5語にわけて句をつくろうとする。でも、こんな句もある。
かぼちゃ割る娘金剛力を出し 古川柳
のぞみ いきなり衝撃の一句!
こだま きっと吉田沙保里選手みたいなおきゃんね。
ショーゼン 夏のかぼちゃに冬の鏡餅。憤怒の表情で包丁を入れる女の恐ろしさといったら・・・いえ、嘘です。
この句は「かぼちゃ割る娘」「金剛力を出し」という、8・9の句。こうやってリズムをあえて破ってみると、新鮮なリズムが生まれるんです。
今日はちょっとしたコツをお教えしましょう。
涙なんかどんどんビールで補充する 昌善
これはぜんぶで19音字。さらに、6・8・5のリズムですよね。このように5・7・5のリズムではなかったり、17音字に足りない句を「自由律」といいます。現代川柳は必ずしも5・7・5でなくても構いません。
のぞみ へえ~、そうなんですか。高校で俳句の授業を受けたとき、字あまりや字たらずは、伝統からは外れた表現だって習いましたけど。
ショーゼン そりゃずいぶん保守的な授業だなあ(笑) まあ、俳句は伝統を重んじる世界だからそういう風潮が強いことは確か。でも川柳はそんなことありませんよ。自由に言葉と戯れないと、楽しくないでしょ。
こだま でも、自由律と詩の線引きって難しいですね。