中国人“アナウンサー”による不適切発言の波紋が広がっている。
その男性(以下は頭文字から「K」と表記する)は8月19日、NHKラジオの中国語ニュース番組において、靖国神社での中国語落書きに関するニュースを読み上げた後、「釣魚島(尖閣諸島)と付属の島は古来より中国の領土。NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルではない業務に抗議する」「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな」と中国語、英語で発言した。
NHKは22日にこの問題を公表した。損害賠償、刑事告訴を検討しているが、すでにKは中国に帰国しており、賠償も訴訟も困難とみられている。
NHKの国際放送には、国際問題に関する政府の見解を海外に伝えることを目的として、国の交付金が支給されている。2023年度ではラジオに9.6億円、テレビに26.3億円が支払われた(NHK公式サイト)。国益のために税金を投じて行っている国際放送で、日本の立場と反する見解が流れたのだから、大問題であることは間違いない。
果たして、なぜこのような事態が起きたのか。