2026年1月22日(木)

韓国軍機関紙『国防日報』で追う

2026年1月22日

 高市早苗首相の故郷・奈良市で行われた日韓首脳会談は、日本ではノリノリのドラム演奏に注目が集まったが、韓国では李在明大統領が歴史問題で生み出した成果に賞賛の声が上がっている。李大統領も前例を踏襲する兵器輸出に関しては、中東最大の顧客であるアラブ首長国連邦(UAE)に駐屯する特殊部隊が創設15年を迎えた。軍事協力の強化が兵器輸出の拡大に貢献している。

日韓首脳会談のサイドストーリー

 1月13日から14日、李大統領が高市首相の地元・奈良県を訪れ、1泊2日の日程で首脳会談に臨んだ。14日ヘッドラインはそれを伝えたもの。

 両首脳は朝鮮半島の完全な非核化と対北朝鮮政策での緊密な連携を確認。経済安保や科学技術、AIや知的財産保護での協力拡大に加え、少子高齢化や国土均衡発展といった両国共通の社会課題に共同対応することでも合意した。

 昨年10月の高市首相訪韓からわずか3カ月での再会であり、シャトル外交の定着を印象づけた。

 一方、歴史問題でも進展があった。1942年、山口県宇部市の海底炭鉱「長生炭鉱」で坑道が崩落し、朝鮮人136人を含む183人が水没死した。

 日本政府は長年この問題に消極的だったが、昨年8月に日韓市民団体の協力で遺骨が発見されたことを受け、両首脳は遺骨の身元確認のためのDNA鑑定を共同で推進することで合意。李大統領は「歴史問題で小さいが意味ある進展を遂げることができた」と評価した。韓国では、シャトル外交再開後初めて歴史問題で具体的成果が出たとして注目されている。

 もう一つ、韓国メディアが注目した動きがある。李大統領と在日韓国人との懇談会だ。

 14日に開かれた懇談会で李大統領は、韓国南部の済州島で1948~54年に島民数万人が軍警に虐殺された済州4・3事件の遺族、京都府宇治市で在日コリアンが集まって暮らすウトロ住民、軍事政権下の韓国で政治犯として監獄生活を余儀なくされた人たちでつくる在日韓国良心囚同友会の会員らに直接謝罪と慰労の言葉を述べた。

 「独裁政権時代には日本在住の国民をスパイにでっち上げる事件があった。その痛ましい歴史を忘れてはならない」と強調し、「差別と嫌悪に立ち向かい、民族学校を設けて言葉と文化を守ってきた在日同胞の努力は尊厳を守るための熾烈な闘争だった」と評価した。進歩出身大統領の真骨頂を見せた形だ。


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