韓国軍が、日本の防衛事務官・技官にあたる軍務員の活用強化を進めている。背景には少子化とAIなど先端科学技術の存在がある。
他方、韓国軍創建以来、軍内外へ権勢を振るってきた国軍防諜司令部が解体されることが決定した。国防部は尹錫悦前大統領の非常戒厳に加担したことを理由とするが、果たして吉と出るか凶と出るか。
軍務員活用強化で組織変革へ
韓国軍が軍務員の活用を本格的に強化している。兵力資源減少時代を迎え、専門性を持つ文民職員の役割拡大が急務となったためだ。1月5日のヘッドラインはその一部を伝えたもの。
軍務員とは、韓国軍の行政や技術、研究などを担う文民公務員のこと。現在約3万人が在籍し、軍人と協力して軍の後方支援や専門業務を支える。近年、韓国軍はそんな軍務員の位置づけを大きく転換させている。
その象徴が2025年8月の大統領令改正だ。従来、将官が務めていた陸軍に8つある兵科学校長と合同軍事大学校総長のポストが、2級以上の軍務員にも開放された。組織の要職に文民を登用する画期的な措置と言える。
また教育体制も刷新された。26年1月、陸軍は軍務員専門教育機関「軍務員教育団」を創設した。従来の各兵科学校での短期委託教育から脱却し、4週間の新規採用者基本教育、2週間の5級昇進候補者教育など、軍務員の価値観と専門性を養成する体系的プログラムを導入する。
そして、軍務員活用強化の目玉が福利厚生の充実だ。軍務員人事法を改正して、病気休暇は年30日から60日へ倍増、勤続休暇制度も新設された。懲戒権者となる軍人の階級も引き上げられ、組織内の矛盾が是正された。さらに26年2月からは3子以上を持つ男性軍務員の当直勤務も免除、海外旅行手続きも大幅簡素化される。
注目すべきは軍人と軍務員の相互理解促進だ。陸軍教育司令部では軍人を対象に「軍務員身分理解教育」を実施、法的地位や協業構造を学ぶ機会を設けている。

