世界で初めてアジア製戦車としてヨーロッパで主力戦車となった韓国のK2戦車が、いよいよペルーに輸出されることになった。韓国防衛産業はペルーを「橋頭堡」として、中南米での市場拡大に意欲を燃やす。他方、軍内では海兵隊の「独立」議論が進み、遂には独自の戦闘艦艇を持つまでに至った。
K2戦車の中南米初輸出が秒読み段階
11日ヘッドラインは、韓国の主力戦車K2のペルー輸出が実現目前となり、韓国防衛産業の中南米市場進出が本格化していることを報じたもの。12月9日(ペール時間)、現代ロテムとペルー陸軍造兵廠が総括合意書を締結し、K2戦車54両とK808装輪装甲車141両を供給する内容で合意した。この契約は中南米地域への地上兵器輸出として史上最大規模であり、K2戦車の初輸出でもある。
ペルー輸出の成功要因は、韓国防衛産業の戦略的アプローチにあるようだ。単なる兵器輸出にとどまらず、現地に組立工場を構築し、生産工程の一部を現地化することで、ペルーの産業発展と技術移転を支援する包括的な協力モデルを提示した。ポーランドでK2戦車ポーランド型(K2PL)の現地生産に成功した経験を活かし、教育訓練や軍需支援も含めた長期的なパートナーシップを構築する方針だ。
もちろん、韓国政府の強力なバックアップもあった。李在明政権は「防衛産業4大国入り」を国政課題に掲げ、大統領室主導の「防衛産業コントロールタワー」を構築している。
2025年5月には外交部や防衛事業庁、国防部、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)、防衛産業企業で構成される官民合同使節団がメキシコ、ペルー、チリ、コロンビアを歴訪し、K防産の優秀性を積極的にアピールした。技術力、納品能力、コストパフォーマンスといった韓国防衛産業の強みが、近代化を急ぐ中南米諸国のニーズと合致した。

