2026年3月12日(木)

Wedge REPORT

2026年3月12日

 今年も3月11日が巡ってきた。筆者も含む被災当事者には決して忘れられない一方、少なからぬ読み手にとっては「今さら」感も否定しがたいだろう。

 この時期は東日本大震災関連の話題が流れるが、その量も年々減り、11日を境に、波が引くように一斉に消えていく。15年というのは、そういう時間だ。それは決して悪い面ばかりではない。それだけ復興が進んだとも言える。

東京電力福島第一原発の事故について、15年経過した今こそ知っておきたい事実がある( EyeEm Mobile GmbH/gettyimages)

 しかし、だからこそ知っておきたい。断じて「今さらの」でも「福島の」でもない、しかし福島での原子力災害によって可視化された「普遍的な」問題についてここで共有させて頂きたい。

影響力工作の温床に

 問題の核心を先に示そう。福島をめぐる「風評」とは、単に福島のモノが売れないなどの商業的、あるいは地域的な課題に留まるものではない。日本社会の世論を混乱・停滞させ、不合理的な判断を促し、技術や国富を毀損させるよう仕向ける「インフルエンス・オペレーション(影響力工作)」の温床として機能してきているのだ。

 これらの関与は通常、巧妙に隠される。だが、ALPS処理水問題では従来の歴史認識問題などと異なり、あまりにも明白に可視化された。科学的に安全性が示され、国際原子力機関(IAEA)はじめ国際機関の第三者監視による承認もある処理水に対し、中国や北朝鮮が偽情報を拡散して日本の政策や利益を妨害する態度が、日韓の公安や複数の報道から証拠と共に次々と挙げられたのである。(『いまも残る“フェイク”の影響 処理水放出から1年』NHK 2024年8月24日、『北朝鮮、処理水巡り韓国で反日扇動…スパイ組織に指令「日韓対立を取り返しつかない状況に追い込め」』読売新聞 2025年1月9日)


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