米ホワイトハウス当局者は10月16日、新任のケイティ・ザカリア大統領報道官が退任すると明らかにした。12日に職務に就いたばかりで、わずか5日での退任となる。
これまでの最短記録は、第一次トランプ政権の広報部長に指名されたアンソニー・スカラムーチが11日間(メディアによっては10日間)で更迭されたのが最短で、米政界では短い期間を表すスカラムーチという単位(1スカラムーチ=11日間)が生まれたりしたが、それよりもさらに短期間での退任となった。
中間選挙を来月に控えた重要な時期になぜそのような失態が発生したのか。そしてそれは何を意味するのだろうか。
初会見と経歴詐称疑惑
ザカリアの初仕事は、13日の記者会見であった。基本的に用意された原稿を読み上げ、わずか14分で会場を後にするという、褒められた出来ではなかった。
しかも受け付けた記者からの質問は、リベラルな伝統的メディアを避けて、保守系メディアや新メディアの3社の記者だけであった。また、その答えも満足いくようなものではなく、多くのメディアが批判した。CNNは、「ぎこちなく、気まずかった」とする関係者の声を報じたが、それが代表的であった。
ただ、この時点では、政権がザカリアを守る気満々であった。スティーブン・チョン広報部長は、ザカリアは「素晴らしいスタート」を切ったし、会見場を「掌握していた」と投稿した。その後もホワイトハウスは彼女の「圧倒的」パフォーマンスを称賛するプレスリリースを出し、チョン部長は、任期が終わるころには「最高の一人」として記憶に残るだろうとまで主張した。
問題となったのは、初回の記者会見の不出来ではなく、経歴詐称疑惑であった。ザカリアはそれまでネット上やテレビで活躍していたが、その際は自らを弁護士と称していた。ところが、12日の広報官就任直後から、彼女が関係ありそうな州の弁護士名簿に名前がないとネット上で騒ぎになり始めていたのである。
それで記者たちが、13日に、初会見を終えたばかりのザカリアを伴って大統領専用ヘリに乗り込むトランプに、「どの州の司法試験に通ったのか」という質問をぶつけた。トランプは、付き従うザカリアの方を振り向き、ザカリアは「中国に移住した時に……」という曖昧な返答をした。
