すっかり秋めいてきました。まさに読書の秋。今月は、秋の夜長に読みたい一冊を紹介します。
空を見上げて
地球に月が2つあったころ エリック・アスフォーグ(著)、 熊谷玲美(訳)柏書房 3080円(税込)
タイトルを見て「月って2つあったの?」と、驚いた。月は地球に対して常に一面しか見せていない。月の裏側を見た時「(表のような)色の濃い海や弧を描く山脈ではなく、巨大な平野(クレーターの多い楯状地)が何千キロ・メートルも広がる世界だった」。なぜ違うのか? それが2つの月の可能性を考える発想につながった。新しい「発見」は新たな「謎」につながる。惑星科学者が天文学、太陽系、惑星の歴史を縦横無尽に語る。
地球温暖化によるもう一つの「危機」
北極圏争奪戦 激変する日本の防衛線 日本安全保障戦略研究所(編)、勝股秀通、小野田 治、佐々木孝博、髙井 晉、小川清史 並木書房 1980円(税込)
「地球温暖化」と聞くと、猛暑や異常気象を思い浮かべるが、新たな安全保障の課題も突きつけている。その現場は「北極圏」である。北極海を覆っていた海氷が融け、ロシアや中国の軍事拠点や航路になりつつある。米国のトランプ大統領のデンマーク自治領グリーンランドへの関心や、中ロ海軍の連携の増加は北極圏の主導権争いにつながっている。日本の政治や経済にも大きく影響する問題について、安全保障の専門家らが取るべき行動を示す。
