2026年6月13日(土)

オトナの教養 週末の一冊

2026年6月13日

 本連載には珍しく、漫画をテーマにしてみました。大人も楽しく学べる興味深い漫画はたくさんあります。

一期一会の出会い

本なら売るほど
児島 青
KADOKAWA
792円(税込)

本なら売るほど 児島 青 KADOKAWA 792円(税込)

 大学の授業で「本との出会いは一期一会だから、読みたいかもと思ったら買って積読しておけばいい」という教授の話を思い出した。今ならAmazonで検索できるが、古本だとネットで検索しても、異常に高かったり、在庫がなかったりする。まさに、本と人の一期一会を描いたのが本書で、紹介されている本も実在しているので、読書案内になっている。アフリカ文学の『やし酒飲み』(エイモス・チュツオーラ)など、挑戦してみたい。

漫画だから表現できる「沖縄」

ソウル・サーチン ~「沖縄」を描き続ける男・ 新里堅進作品選集および評伝~
新里堅進(著)、藤井誠二(著)、 安東嵩史(編) リイド社 3850円(税込)

ソウル・サーチン ~「沖縄」を描き続ける男・ 新里堅進作品選集および評伝~ 新里堅進(著)、藤井誠二(著)、 安東嵩史(編) リイド社 3850円(税込)

 漫画作者の新里氏は1946年沖縄生まれ。沖縄の戦中・戦後に関する作品を数多く残したが知名度は高くない。作品の合間に記されている評伝が人物像を知ることに役立つが、高い画力を独学で身に付けたのには驚いた。登場人物たちの悲しみや怒り、優しさなどの感情が生々しく伝わってくるのは、取材を重ねながら作品が作られているからだろう。民間人への日本兵や米兵の接し方は、ひどい時も親切な時もあり、公平な視点で描かれていたのが印象的だった。


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