2026年10月26日(月)

Wedge REPORT

2026年10月26日

 次世代光通信技術「IOWN」を推進する「IOWN Global Forum」の年次中間会議と情報公開のためのイベント「FUTURES(フューチャーズ)」が10月初め、オランダのアムステルダムで開かれた。モビリティ分野でのデジタルツイン構築や銅鉱山の遠隔操業支援など「フィジカルAI」への活用が話題となったが、もうひとつ注目されたのがソブリンAIの構築にIOWNを活用しようという動きだ。

IOWN Global Forum のレセプションデスク(筆者撮影、以下同)

 「電力を大量消費するAIの学習は米国のハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)に勝ち目はないが、AIの推論はユーザーに近い立地の方が望ましく、欧州のデータセンター事業者にも勝算がある」。情報公開のイベントでこう発言したのは欧州でクラウドを推進するオランダデータセンター協会のスタイン・グローブ代表だ。

欧州のデータセンター事情について話すオランダデータセンター協会のグローブ氏

 IOWNの超高速通信技術「APN(オール・フォトニクス・ネットワーク)」を使えば、AIの学習を行うデータセンターとAIの推論を行うデータセンターを分散したり、情報処理を行うデータセンターと重要なデータを保存しておくデータセンターを分けたりするなど、AI処理の分散化ができるというわけだ。

 欧州でも都市部のデータセンターは容量が逼迫しており、APNを活用することで、風力や太陽光など再生可能エネルギーが使えるところにデータセンターを分散配置することが可能になる。英IT調査会社、Omdia(オムディア)のイアン・レッドパス研究部長は「これまでは電力消費が100メガワット級のデータセンターが大型施設といわれたが、今やギガワットが当たり前になった」と話す。


新着記事

»もっと見る