2026年10月2日付ワシントン・ポストは、AIという最強の技術については、その危険性を正確に認識し、必要な規制を含む対策を早急にとるべきであるとするFareed Zakariaの論説を掲載している。
AIをめぐる米国の議論には「想像力の欠如」がある。規制はAI産業を弱めるどころか、むしろ米国の競争力を強化し得るということを認識すべきだ。
現在のAIは、人類史上、最強な技術に成長しつつある。ところが米国では、銀行への侵入、電力網の停止、生物兵器の開発まで助け得るAIに十分な事前審査が存在しない。
問題は、AIを単なる「新しい技術」と考えてしまうことだ。産業革命、電気、インターネット等と比較されることが多いが、AIには決定的に異なる性質がある。
AIは急速に能力を向上させ、人間または人間集団の能力を上回る領域へ進みつつあるのだ。にもかかわらず、米国ではAIのリスクが十分に公共的議論の中心になっていない。AI業界の内部からは危険性への警告が出されているが、議会は役割を果たしておらず、トランプ政権も基本的に業界による自主規制を歓迎している。
安全規制と産業競争力は必ずしも対立しない。適切な規制は、市場参加者や顧客に「この制度は安全である」という信頼を与え、長期的には産業そのものを強くする。
AI企業に一定の安全基準、検証、リスク評価を求めても、必ずしもイノベーションを阻害するものではない。むしろ社会がAIを安心して利用できることによってAIの普及と産業発展を促すことができる。
