Wedge REPORT

2014年10月21日

男よりも老いや死をリアルに感じる女

 夫が自分に接してこない結果、妻は、家族だけでなく、年長者を含めた多くのコミュニティで、コミュニケーションを取り、「死」についてのナマの情報を得る。この情報が、妻が終活にハマるきっかけになった。

 その後も無関心が原因の男女乖離は続く。「ゴールデンタイム」のあと、女性は、早ければ40代から、親、特に母親の介護と向き合ってきた。だから、老いや死をリアルに感じる。

 介護をしていた女性たちがショックに感じるのは、身の回りを片付けられていなかった母親の姿。それを見て、自分が死ぬときは、片付けておこうと思うようになる。

 読者がいま60代で、妻への無関心を続けてきたのであれば、今更後悔しても遅いかもしれない。定年を迎え、会社というコミュニティを失った男性の回りには、一緒に過ごす人はほとんどいない。そこで、「家族や妻と過ごすぞ」と思っても、無関心の蓄積から、家族も妻も横にはいないかもしれない。終活へ女性がハマる姿は、日本の夫婦間の問題を投影しているとも言える。

 ではこれから読者がどう過ごすべきか。簡単な事だ。妻に関心を持って接しよう。今日からでも妻に声をかけ、スキンシップを図ろう。別に言葉に心から感情を込める必要もないし、セックスが成立する必要もない。何気ない一言や触れ合いが、凝り固まった妻の心を溶かし、終末に向けた人生を一緒に過ごすきっかけとなるだろう。

*女の視点から:
なぜ女性は「終活」にハマるのか? 男性の知らない女性心理 「あなたの妻の頭の中」
(吉永みち子 ノンフィクション作家)

  
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◆Wedge2014年11月号

 

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