2020年10月25日(日)

J-POWER(電源開発)

2015年7月17日

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半世紀にわたる努力が結実
天然ガス並みのクリーンな発電

火力発電における発電電力量あたりのSOX、NOX排出量の国際比較
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 この発電所を見て何より驚いたのは、石炭を燃やすときに発生する硫黄酸化物(SOX)や窒素酸化物(NOX)などの大気汚染物質を、非常に低い濃度まで削減しているということです。しかも、その測定値はリアルタイムで横浜市の環境監視センターに送信されていると聞きました。横浜市の環境基準は日本で最も厳しいレベルで、世界でも最高水準だとか。また、この磯子火力発電所は約50年前に、日本で初めて自治体と公害防止協定を締結したそうですね。

 発電所というと、社会科で習う公害問題のイメージがありましたが、環境を守るために最新技術を導入し、それをしっかり運用して天然ガス火力並みのクリーンさを実現していることがわかったのが、きょう一番の収穫です。実のところ、こうした自治体との協定をここまで厳格に守っているとは思いませんでした。日本の発電所にはこれだけの環境技術があるのだということを、もっと海外に伝えたいと思います。

発電効率のトップを独走
世界に冠たる日本の技術

―CO2を含む温室効果ガスの抑制技術でも、日本の石炭火力発電は世界の最先端にいます。

世界各国の石炭火力発電 発電効率の比較
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 発電効率が上がると、石炭の使用量そのものが減るんですね。この磯子火力発電所の発電効率は、世界トップレベルにある日本のなかで、さらにその頂点に立つという、これも説明を伺いながら純粋にスゴいなと思いました。蒸気の圧力と温度を限界まで引き上げるUSC(超々臨界圧)という技術を採用したら、以前と比べて1kWh当たり17%もCO2を減らすことに成功したと。この発電技術をインドと中国とアメリカの石炭火力に適用すると、日本が1年間に出す13億トンのCO2よりも遙かに多い15.2億トンが一気に削減できるということも衝撃的でした。

―さらに言えば、石炭をガス化して、ガス発電と蒸気発電や燃料電池を組み合わせる技術や、発生したCO2を回収して地中に埋めてしまう技術の開発も世界に先駆けて進んでいます。

 なんだかわくわくしますね。

エネルギーの安定供給
その軸を確かに保つことが大切

―冒頭のお話にも関係しますが、将来のエネルギーミックスを考えるうえで必要な視点について、どのような意見をお持ちですか?

 先ほどお話ししたとおり、エネルギーは安全であることに加えて、安定供給がとても大事だと思います。昨年末から一挙に急落を続けた原油価格を見るにつけ、エネルギーというのはなんて不安定なんだろうと思っていました。相互依存の関係で国際社会が成り立っている以上、他国の政治や経済の情勢には常に目を配る必要がありますが、それを自国の都合で左右することはできません。であれば、自力で安定性を保つための軸をどれだけ多く持つことができるかが重要で、これはどの国にとっても大きな課題だと思います。かつて自由主義諸国との交易を断ち切られて国際的に孤立した日本が、太平洋戦争に活路を求めた歴史を見ても明らかです。

化石燃料のエリア別可採埋蔵量
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 まさにこうしたことを今、大学の国際政治のゼミで勉強しているのですが、そのような危機感を持って日本のエネルギー政策を眺めてみると、石炭の存在意義が浮かび上がってくる気がします。石炭の産出地はどこかに偏ることなく世界中に広く分布していて、中東への依存度が高い石油や天然ガスに比べて政情の影響を受けにくく、そのため価格も安定しているといいます。また、埋蔵量が豊富で石油や天然ガスの約2倍、一説によるとこの先113年分の採掘が可能だといわれているんですね。環境問題が解決されているのであれば、石炭火力をもっと積極的に活用すべきだと私は思います。