首都圏を中心に相次いで発生している「闇バイト」で集められた集団による強盗事件で、実行役とのやり取りに通信アプリSignal(シグナル)が使用されたことが注目を集めている。Signal、Whatsapp、Facebook Messenger、Telegramなどはメッセージングサービスと呼ばれ、インスタントメッセージ、音声通話、ビデオ通話などを実行することができる。
その秘匿性が犯罪者からも評価され、一連の強盗事件に利用されているのだ。Facebook MessengerやTelegramは、携帯電話番号がなくてもユーザー名またはメールアドレスでアカウント作成ができることから、安価に利用できるとして、犯罪者にも好んで使用されてきた。
最近では多少のコストがかかっても、より足がつきにくい海外用の「プリペイドSIMカード」と「SIMフリー端末」を組み合わせたいわゆる「飛ばし携帯」とSignalを組み合わせた使用形態が主流になりつつある。
「飛ばし携帯」のSIMカードは、海外向けに世界各地のプリペイドSIMカードを扱う専門店や外国人向けの食材店などで入手することができる。身分証明の提示も必要ない。ネット通販では、購入履歴からIPアドレスが特定されるなどのリスクがあるため、実店舗で購入されるがケースが多い。
多少のコストがかかるが、犯罪者にとっては8日間で500円、30日間使っても2500円程度の投資だ。警察庁でも海外のプリペイドSIMカードに関心を示しており、現在実態調査中とのことだ。