前向きに読み解く経済の裏側

2019年2月18日

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 今回は『老後破産しないためのお金の教科書』の著者である塚崎が、相続税について解説します。

(shibanuk/Gettyimages)

庶民は相続税を恐れる必要なし

 相続税と聞くと、「税務署が調査に来て遺産を調べ上げて高額の追徴税を課す」というイメージがあるかもしれませんが、これは庶民には関係が薄い税なので、ぜひ本稿を読んで安心して下さい。遺産が1億以下であれば、相続税はゼロか少額ですから、あまり気にする必要はないでしょう。

 本稿の趣旨は「読者が無用な心配をしているから安心させてあげよう」ということなのですが、今ひとつの趣旨は「相続税対策」として商品等を売りつけようという業者が多いので、ご注意下さい、ということも重要です。

2億円を相続した場合の相続税は2〜3000万円のイメージ

 相続税は、配偶者に大変大きな優遇がなされていますから、配偶者がいる場合といない場合で大きく異なります。ちなみに、以下は法定相続分通りに相続した場合の税額です。

 夫が被相続人となり、配偶者と子供2人で2億円を相続するならば相続税は全部で1350万円です。相続が行われ、その直後に妻が被相続人となると、ふたたび相続税が課されます。この時の相続税は全部で770万円ですから、2回の相続の合計は2120万円となります。

 先に妻(財産なし)が亡くなり、次いで夫が亡くなると、配偶者がいなくて子供2人だけで相続することになりますから、相続税は全部で3340万円となります。多少増えますが、それでも驚くような金額ではありません。

 ちなみに、相続財産2億円というのは、「2億円で購入した家など」という意味ではありません。2億円の現金ならば相続財産は2億円ですが、2億円で購入した家であれば、相続税評価額は2億円よりだいぶ安くなる場合も多いのです。

相続税の節税は、法定相続人等への毎年の生前贈与で

 2億円持っている資産家に、妻、息子、嫁、孫がいるとします。相続税対策としては、息子一家の生活費、教育費など社会通念上妥当な範囲内で資産家が負担してやることです。これは贈与税の対象とはなりません。

 それから、毎年110万円ずつ妻、息子、嫁、孫に贈与します。毎年110万円までは贈与税がかからないからです。これによって、10年間で4400万円が無税で相続財産から減ることになります。

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