イギリス国王チャールズ3世のクリスマスのあいさつが25日、放送された。
チャールズ国王は、夏にイングランド各地で暴動があった後に、コミュニティーが一丸となったことに対して「深い誇り」を感じていると語った。
また、今年2月にがんを公表したことを受け、「病気の不安と不確実ー性」の中で、自分や家族を支えてくれた「献身的な医師や看護師」に対して「心からの感謝」を述べた。
国王は今回、ロンドン中心部にあるフィッツロヴィア礼拝堂から、伝統的なクリスマス・スピーチを行った。
英国君主のクリスマスメッセージが宮殿や王室の所有地以外の場所で収録されたのは10年以上ぶり。収録は今月初めに行われた。
フィッツロヴィア礼拝堂はかつて、ミドルセックス病院の礼拝堂だった。そのため、この場所の選定は、医療とコミュニティーの支援が今年のスピーチのテーマとなることを示唆していた。
25日には、国王とカミラ王妃、皇太子夫妻と子供たちなどが、ノーフォーク州のサンドリガム宮殿近くの教会で恒例のクリスマス礼拝に参加した。教会周辺には大勢の市民が集まり、王族に手を振ったり声を掛けたりしていた。
皇太子夫妻の公務を管理するケンジントン宮殿は9月、やはりがんを公表していたキャサリン皇太子妃が化学療法を完了したことを発表。キャサリン皇太子妃はその後、ウェストミンスター寺院でキャロルサービスを主催するなど、公務への復帰を大幅に進めている。
一方、チャールズ国王の定期的な治療は続いている。経過が良好であることを示すように、2025年には多くの公務や外国訪問が予定されている。