2025年1月16日(木)

BBC News

2025年1月16日

ジョー・バイデン米大統領(82)は15日、ホワイトハウスで退任演説を行ない、数十年にわたる政治キャリアに幕を下ろした。演説の中で、アメリカで少数に権力などが集中する「危険な」寡頭(かとう)制が形成されつつあると警告した。

バイデン氏は、「アメリカでは現在、極端な富、権力、影響力を持つ寡頭制が形成されつつあり、私たちの民主主義、基本的な権利と自由を脅かしている」と述べた。

また、米国民に対して無制限に権力を行使できるとして、超富裕層の「テクノロジー業界の複合体」を批判した。

このほか、気候変動やソーシャルメディアにおける偽情報について警告を発した。

家族が見守る中、オーヴァル・オフィス(大統領執務室)から演説したバイデン氏は、雇用創出やインフラ支出、医療、新型コロナウイルスのパンデミックからの脱却、安全保障の強化など、政権の実績を強調した。

一方で、「私たちが共に成し遂げたこと全ての影響を感じるには時間がかかるが、種は植えられ、成長し、数十年にわたって花を咲かせるだろう」と付け加えた。

また、同じく15日に発表されたイスラエルとイスラム組織ハマスの間の停戦合意に言及。この交渉がキャリアの中で最も厳しいものの一つであったと述べ、合意成立に貢献したことを誇りに思うと述べた。

バイデン氏はドナルド・トランプ次期政権の成功を祈りつつ、「非常に多くのことが気がかりだ」と述べ、一連の警告を発した。

演説の締めくくりにバイデン氏は、国民に「この国を守る」よう呼びかけ、こう述べた。「皆さんがこの炎を守り続けることを願っています」。

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c4g7w8zjvzvo


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