2026年ワールドカップ出場権を獲得したスコットランド代表の選手や監督ら(18日)
サッカーの2026年男子ワールドカップ(W杯)の欧州予選が18日あり、スコットランドが地元ハムデン・パークで、28年ぶりの本大会出場を決めた。アディショナルタイムに2得点して、グループ最有力のデンマークを下す、劇的な一戦となった。
スコットランドは、90分の試合時間内に2度リードしたが、どちらも追いつかれた。しかし、アディショナルタイムになって、自陣からのシュートなどで2点を挙げ、1998年フランス大会以来となる本大会復帰を決めた。
来年夏のW杯は、アメリカ、カナダ、メキシコで開催される。スコットランドはこの日の勝利で、来月5日にある本大会の抽選会に臨むことになった。
予選はギリシャ、ベラルーシ、デンマークと同じグループで争った。場当たり的な展開だったが、最後は輝かしい結果を得た。
この日負ければ、スコットランドは本大会への出場権をかけて来年3月のプレーオフに回り、不安な時期を過ごさなければならないところだった。スティーヴ・クラーク監督は、「失敗への恐れではなく、成功への予感」をもってプレーしろと、選手らにハッパをかけた。
選手らはそれに応え、歴史的な夜をつくった。クラークは、スコットランド代表を三つの主要大会に導いた初の監督となった。
2度追いつかれた末に
スコットランドは開始3分、スコット・マクトミネイが信じがたい高さまで跳び上がる驚異的なオーバーヘッドキックでシュートを決め、先制点を奪った。
しかし57分、主将のアンディ・ロバートソンがペナルティエリア内でファウルをしたと判定され、デンマークのラスムス・ホイルンドにPKで同点ゴールを決められた。
神経がすり減るじりじりした展開となるなか、残り10分ほどになって、スコットランドは交代出場のローレンス・シャンクランドが放ったシュートがネットを揺らす。その瞬間、スタジアムでは全員が歓喜して立ち上がった。
だが、そのわずか数分後、デンマークのパトリック・ドルグが簡単にゴールを決める。再び同点となり、スコットランドのファンは静まり返った。
しかし、このファン――そしてこの世代――は、これまでいくつもの失望を味わい続けてきた人たちだった。今夜という今夜は、新たな失望を受け入れることはしないと、固く決意していた。
アディショナルタイムに突入して3分、スコットランドのキエラン・ティアニーが驚異的なロングシュートを決める。ファンらが30年近く待ち続けた夢が現実になった瞬間だった。
その後さらに、ケニー・マクリーンも自陣からゴールを決めた。スコットランドは信じがたい形で、W杯出場への呪縛を断ち切ったのだった。
(英語記事 Scotland qualify for first men's World Cup in 28 years after Denmark epic)
