2026年W杯ではチケット価格が跳ね上がるとみられる
来年のサッカー男子ワールドカップ(W杯)の決勝戦のチケットが、最も安いものでも4000ドルを超える見込みとなっている。サポーター団体からは強い抗議の声が上がっている。
アメリカ、カナダ、メキシコの共同開催となる来年のW杯では、決勝戦は米ニューヨークのメットライフ・スタジアムで行われる。
米BBCスポーツが入手した情報では、その最終試合のチケットは次の3価格帯に分かれるとされる。
・「サポーター・バリュー」――4185ドル(約65万円)
・「サポーター・スタンダード」――5560ドル(約86万円)
・「サポーター・プレミアム」――8860ドル(約138万円)
これは、2022年カタールW杯の約7倍だ。前回のW杯では、決勝の最も安いチケットは450ポンド(現在の為替レートで約9万4000円)だった。
来年のW杯では、子ども用を含む割引チケットは一切ない。
近年の大会と異なり、グループステージ(1次リーグ)のチケット価格は一律ではなく、出場チームの人気度に基づいて設定される。
国際サッカー連盟(FIFA)は、価格決定についてまだコメントしていない。チームの「人気度」の出し方についても、詳細を明らかにしていない。
来年のW杯のチケット販売は、日本時間12日にランダム抽選の申し込みが始まった。
ヨーロッパのサポーター団体「フットボール・サポーターズ・ヨーロッパ」は、FIFAの「法外な」価格設定に「驚愕(きょうがく)」しているとし、チケット販売の「即時停止」を求めている。
また、グループステージのチケット価格が一律ではなくなることについても、「サポーターらは、大会の同じステージの同じカテゴリーであっても、応援する代表チームが違えば、異なる金額を支払わなければならない。FIFAの価格体系には透明性が全くない」としている。
イギリスのサポーター団体「フットボール・サポーターズ・アソシエーション」の「イングランド・ファンズ・エンバシー」も、サポーターに対する「仕打ち」だと反発している。
イングランド代表のサポーター、ルーク・バクストンさんはBBCラジオ5ライブで、今回の価格設定は「まったくもって噴飯ものだ」と率直な思いを語った。
「来夏のW杯で応援に駆け付ける、どの国にもいる最も熱心なサポーターたちに対する大きな裏切りだ」
(英語記事 World Cup ticket prices 'monumental betrayal' say fans' group)
