2026年10月19日(月)

日本の農業論にモノ申す

2026年10月19日

 秋の臨時国会の最大テーマの一つは、「消費税減税」である。飲食料品に課税される「消費税」を、これまでの8%から1%に引き下げ、残余の1%分については、一定の消費世帯に給付金を支給して、「実質消費税率ゼロ」とする法案を審議することにある。

(okugawa/gettyimages・ロイター/アフロ)

 これにより収入が減る中小規模農家に対して、政府・与党は税制改正大綱の中で、売上げに応じた一定額の給付金(年間売上高のおよそ5%、総額2000憶円程度を想定)を支給する方向を示し、閣議決定している。救済措置のメニューや給付額は、27年度予算案の編成過程で詰めるとしている。

 そもそも消費税の減税により手取りが減る事業者に給付金=補填の形で支援することは「食料・農業・農村基本法」で定めた「国は、効率的かつ安定的な農業経営を育成」(26条1項)と矛盾しないのか疑問が湧く。今一度、消費税減税への対応策と、日本の農業政策の在り方を検討してみたい。

中小規模農家は仕入れ税額負担が増加

 まず、なぜ飲食料品の消費税減税で中小規模農業者の収入が減ってしまうのか、触れておきたい。

 年間売上高1000万円以下の事業者は、原則として消費税の納税義務が免除される「免税事業者」となる。これに該当する日本の農家は、販売で得た消費税が収入になっている。

 飲食料品の消費税が8%から1%になることで、農産物や食品を販売した農家が受け取る消費税(売上税額)が7%相当で減少することになる。一方、生産資材などの購入時に支払う消費税率は変わらず10%であるから、売り上げに比べて仕入れ税額負担は大きくなる。


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