オリジナルガラス板写真(部分) 慶応2(1866)年
高知県立歴史民俗資料館所蔵 4/27~29の3日間限定公開
坂本龍馬33年の生涯を、三菱財閥の創始者である岩崎弥太郎の視点で描いたNHK大河ドラマ「龍馬伝」が反響を呼んでいる。シンガー・ソングライターで俳優の福山雅治が演じる龍馬は、軽やかで可愛さがあり、新たな龍馬ファンを増やしているにちがいない。
江戸東京博物館の「特別展 龍馬伝」は、そんな話題のドラマの放送と連動して行われるもので、龍馬の出身地、高知や終焉の地、京都などに伝わる遺品や書簡類、幕末の動乱を伝える歴史資料などが一堂に公開される。
展覧会の見どころの1つは、無類の筆まめ として知られる龍馬直筆の手紙類だ。「日本を今一度せんたくいたし申候」という文言で有名な、姉の乙女に宛てた手紙には、幕府の腐敗を嘆き、理想の国家を創ろうとした龍馬の高い志がしたためられている。書や文章には人となりが表れるというが、彼の手紙には大らかさや茶目っ気、人を説得する力や、周りの人々への気遣いなどが溢れていて、とても魅力的だ。
会場には、龍馬と中岡慎太郎が殺害された、京都河原町「近江屋」の客室も実物大で再現されている。歴史に「もしも」はあり得ないが、この部屋の前に立つと、「龍馬が生きていたら日本はどうなっていただろう」と思わずにはいられない。
2010年NHK大河ドラマ特別展 龍馬伝
〈会期〉2010年4月27日~6月6日
〈会場〉東京都墨田区・江戸東京博物館(総武線両国駅下車)
〈問〉03(3626)9974
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
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