指導者はまずは、自分を責めることが必要
先端の職人さんや社員に対し働く喜びや達成感を感じ取ることができるよう指導をしないといけないと思っています。他の業界同様に、建設業界でも少子高齢化、人手不足は深刻な悩みとなっています。人材の確保が非常に難しくなっております。だからこそ、皆が納得し気持ちよく働ける環境をつくり続けたいのです。
今、当社は売上が100億円に迫りつつあります。しかし、私の目標はその10倍で、まだまだ発展途上です。成長し続けるためにも、人材の育成が必要となるのです。
社員の責任にし、「社員がダメだ!」とおっしゃる社長さんもいます。たしかに、その社員に問題があるのかもしれません。しかし、指導者はまずは、自分を責めることが必要なのです。社員は、何らかの原因や理由があって働かないのです。そこを理解し自らをあらためない限り、組織はつくれません。
私は自分を責めるようになってから、人がついてきてくれるようになったと感じております。組織もしだいにつくられ、3~4年ほど前よりようやく、会社全体が思い描いたような動きに近づいて参りました。
プロ野球の名監督には、選手の育成が非常に上手い方が多くいらっしゃいます。藤田さん、長嶋さん、王さん、それぞれ選手の力を見抜く眼があり、そして人格者でした。特に王さんは、パーティーやレセプションなどでお会いしても、いつも謙虚です。私がこんなことを言うのはおこがましいですが、気配り・目配りが行き届いており、やはり「世界の王」と呼ばれるのにふさわしい方だと今でも尊敬しております。
本題とは少し脱線しますが、現役時代に対戦し、強く印象に残っている選手は、中日時代の落合(博満)さんと、オリックス時代のイチロー選手です。落合さんには、正直何を投げても打たれると感じました。実際、ホームランも打たれました。
イチロー選手はバットコントロールの凄さ。現在、米大リーグで、安打数・打率・打点・ホームランなど、すべてで好成績を残しています。打率は下がるかもしれませんが、ホームランを狙ったら1シーズン40本は打てると思います。実はロングヒッターなのですよ。
これからも組織の先頭に立って良い仕事をしていきたいと思っております。出張などで会社を不在にすることが多いですが、安心して出張に出掛けられるのは、社員がそれぞれの職場できちんと良い仕事をしてくれているからです。
周りの人がいてくれるからこそ、自分が生きていける。本当にありがたいことと感謝しています。そのように思えることが、指導者にとっての大事な1つの条件だと考えています。私を含め社員一丸となってより良い会社、より良い仕事ができるよう日々まい進していきます。
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