「こうすればいい」「これが効く」情報が溢れすぎていて、何が正しいのかもわからない。
そんな悩みに答えるべく、この連載ではポイントをおさえた「70点のとり方」を専門家の方々に質問していきます。
質問:3カ月の子どもがいます。昼に寝て夜に起きるようになってしまい、しょっちゅう夜泣きもするので親が寝不足でヘトヘトです。
答え:昼夜逆転は3カ月頃までは時々あるものですが、しだいに解消します。早めに寝かせることよりも、早起きさせるように生活のリズムを作ってあげましょう。
答える人 石橋涼子先生(石橋こどもクリニック院長)
生後3~4カ月まで、赤ちゃんの中では昼夜の区別がありません。個人差はありますが家族の生活リズムが昼夜逆転していない限り、しだいに昼間起きている時間が長くなり、1歳半頃には夜泣きもほとんどなくなります。家族の生活リズムに同期して、赤ちゃん自身のリズムが形成されていきます。
とはいえ、ご両親の仕事の都合など、どうしても夜型になってしまうこともあるでしょう。事情に合わせてどこまで夜型と許容していくかを相談して決めてください。ほかの家庭とのズレをあまり気に病む必要はありません。
時間が解決するとしかいえないのが悩ましいところなのですが、早く寝かせようとするよりは、早く起こすことを心がけましょう。早めにカーテンを開けて光を入れ、身体が自然と目覚めるようにするのもいいと思います。無理な寝かしつけは親子ともプレッシャーがかかってしまって、かえってぐずりを長引かせるかも知れません。
ちなみに昼夜の区別はない時期に夜泣くことは、一般には「夜泣き」とは呼ばれません。夜にまとめて眠るようになってから夜間起きて泣くことを呼び、これは9カ月頃にひどくなることが多いです。
夜泣きのメカニズムはいまだによくわかっていません。睡眠パターンの成熟や、日中の運動量の増加などで、一日の生活リズムが発達していくと解消するようです。
夜泣きもやみくもに寝かしつけようとするよりは、早めに諦めて寝室を出て、シチュエーションを変えてあやしているといつの間にか眠っていたという話をよく聞きます。車に乗せてドライブするとすぐに寝てしまうという子どもも多いですね。寒い時期でなければちょっとベランダに出てみるとか、ベビーカーで一回り散歩するとか、とにかく気をそらしてみると結果として早く寝てくれるというのが多くの親御さんの経験則のようです。
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