信仰によって生まれた仏教美術、古典文学を題材とした工芸品、雪舟等楊(せっしゅうとうよう)、俵屋宗達(たわらやそうたつ)、伊藤若冲(じゃくちゅう)の代表作など、日本美術史上に燦然と輝く「名作」にスポットを当て、その誕生に至る道のりを探る展覧会が開かれる。
本展では国宝や重要文化財を含む約130件の名作を、12のテーマに分けて紹介。9世紀半ばに唐から伝わった図像に基づいて、合掌する姿で表された木彫の「普賢菩薩騎象像(ふげんぼさつきぞうぞう)」と仏画の「普賢菩薩像※」(いずれも国宝)、『伊勢物語』第9段の三河国八橋の情景を題材にした尾形光琳作「八橋蒔絵螺鈿硯箱(やつはしまきえらでんすずりばこ)※」(国宝)、 切手の図案にもなった菱川師宣(ひしかわもろのぶ)の「見返り美人図」など、誰もが一度は目にしたことのある名作が集まる。
なかでも見逃せないのが、雪舟の「四季花鳥図屏風※」(重文)。明の時代の中国に渡って会得した画風を取り入れ、独自の水墨画の境地を切り開いた花鳥画の傑作だ。
また、生涯にわたり鶏を題材に多数の絵を描いた若冲は、同じ姿形の鶏を繰り返し描いたことでも知られる。初期作「雪梅雄鶏図(せつばいゆうけいず)」と、鶏図の到達点ともいえる晩年の代表作「仙人掌群鶏図襖(さぼてんぐんけいずふすま)」(重文)に描かれた鶏の姿を見比べてみるのも興味深い。
※は前期展示(4月13日~5月6日)
●特別展「名作誕生—つながる日本美術」
*会期中、展示替えあり
<開催日>2018年4月13日~5月27日
<開催場所>東京都台東区・東京国立博物館 平成館(山手線上野駅下車)
<問>☎03-5777-8600
URL:http://www.tnm.jp/
URL:http://meisaku2018.jp/
*会期中、展示替えあり
<開催日>2018年4月13日~5月27日
<開催場所>東京都台東区・東京国立博物館 平成館(山手線上野駅下車)
<問>☎03-5777-8600
URL:http://www.tnm.jp/
URL:http://meisaku2018.jp/
*情報は2018年2月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。