2024年7月15日(月)

立花聡の「世界ビジネス見聞録」

2018年12月29日

レノボの出自

 ここまで、「中国のレノボ」という所属国名を使ってきたが、実はこの会社は自ら「中国企業ではない」と、出自を否認する「前歴」もあるようだ。

 まず、レノボの出自を一度整理しよう――。

 “1984年、中国の国家直属研究機関である中国科学院の計算機研究所員11名が、20万人民元を資本に設立したのは、「中国科学院計算所新技術発展公司」。海外ブランドの販売からスタートし、1988年6月に香港で香港聯想電脳公司を設立し、1989年11月に香港聯想集団公司に改称し、香港で独自ブランドを発売した。同年に中国本土に逆上陸し、北京聯想計算機集団公司を設立し、1990年に中国内でも独自ブランドの販売に乗り出す。1994年に香港聯想集団公司は香港株式市場に上場する。聯想集団は長らく「Legend」(レジェンド)というブランドを使用していたが、2003~2004年に海外事業の拡大に伴い、「Lenovo」(レノボ)という新社名・ブランド名を採用した。”

 “資本関係では、2004年のレノボによるIBM社のPC部門の買収により、株式の42.3%をレジェンドホールディングスという持株会社が保有しており、同持株会社の筆頭株主(65%)は中国政府機関の中国科学院である。中国政府は間接的にレノボの27.56%を保有しており、筆頭株主である。”(以上Wikipedia要約引用)

 誰が見ても紛れもない中国企業である。話が少し逸れるが、最近の日産自動車ゴーン元会長逮捕事件で、日産は果たして日本企業なのかという議論もされるようになった。資本構成に関係なく、多くの日本人がいまだに日産を日本企業として捉えているところを見ると、企業の出自がいかに重要かを改めて思い知らされる。ならば、レノボは出自だけでなく、資本関係を見ても、中国企業であることにおそらく異論はないだろう。


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