実際、石原都知事の尖閣購入の話が出てきた時、中国で反日デモが起きると恐れる向きもありましたが、こんな時に反日デモを許していたら、忽ち共産党幹部糾弾のデモになっていたでしょう。過去にも、2006年春の上海、広州における数万の反日デモのあと、デモが厳禁された例があります。
また、先日、中国で行われた軍関係者同士の対話で、中国側が日本のフィリピンへの警備艇売却に激しく反対したそうですが、この件は公のメディアには一切出ませんでした。それが出て、反日デモを誘発したら困るからでしょう。
こうした状況は、日本にとっては、南西諸島防衛の強化、尖閣の実行支配などを進める良い機会です。反日運動は、激化すれば、かえって、その矛先が中国政府に向かうことを中国の支配者はよく知っているからです。
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