2026年2月17日(火)

都市vs地方 

2026年2月17日

 朝日新聞電子版で、2025年の家計調査(総務省)において山形市のラーメン外食費が4年連続で全国1位に、浜松市のギョーザ購入額が3年連続で全国1位になったことなどが報じられた。 (2026年2月7日最終確認)

(pnphotos/bonchan/ken6345/karimitsu/fannrei/gyro/gettyimages)

 こうした地域間での食にまつわる文化や慣習の違いは人々の興味をひきやすく、例えば、読売テレビで放映されている「秘密のケンミンSHOW極」などでエンタメとして取り上げられることも多い。食に限らず、自分の知らない文化や慣習に触れることは楽しい経験であるし、そこから知的刺激を受けることも多い。時にはそこからビジネスのヒントも得られるかもしれない。

 実際、政府広報オンラインでは、地方創生について述べる中で、「地域の特色を生かした」産業の振興を挙げている。(2026年2月7日最終確認)こうした可能性や狙いがどの程度実現するかは未知数であるものの、地域の多様性が注目を集める現象であることは間違いない。

 一方で、情報通信技術の発達により情報は高速に日本中に拡散するようになり、交通網の発達により地域間移動も容易になってきて、文化や慣習の地域差は以前より小さくなっているようにも感じる。このような直感は正しいのであろうか。

地域文化の変容:フランスの場合

 これについて、イスラエルにあるヘブライ大学のコルソン・シュラ教授らが興味深い研究を行った。フランスの食文化の地域差を、個人の消費行動から明らかにしたのである。

 1974年と2005年の家計調査の結果を用いて、食料品支出額に占める9カテゴリ47品目の食料品への支出シェアを地域別に求めて今と昔を比較した。フランスの89のデパートメントと呼ばれる地域区分(都道府県より若干細かく、市区町村より大きい)を用いて、47品目の支出シェアのパターンが地域により異なるかどうかを検討したのである。

 その結果、地域間の距離が遠くなるほどパターンが異なることを示した。さらに、74年に比べて05年では距離の影響は小さくなっているものの、違いそのものは変わらず残っていた。


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