単なる営業マンというよりは、クライアントの中に入り込み、相手の事業計画策定から関わることもあるので、やりがいは大きい。その分、しっかりとした成果を導き出せるかどうかのサポート力が問われる、厳しさも兼ね備えている。
トライステージはさらなる発展の場として10月にベトナムでのダイレクトマーケティング支援事業を開始した。日本で培ったノウハウの海外進出であり、Web広告からテレビまで、発展するベトナムでの事業開拓を目指している。
「社員一人ひとりがプロフェッショナルである」
ための研修
「社員一人ひとりがプロフェッショナルであることを志す」というのが、丸田昭雄COOの考え方。クライアントと接する担当者は原則として営業マン一人であり、そこには会社を代表している自覚とサポートできる知識などプロとしての対応が求められるから。同時にコンプライアンスなども徹底して実践できることも意味するという。だが、サラリーマンにとってプロ意識が醸成されるまでには多くの経験が必要になる。
そこで必要なのは学ぶことであり研修になる。現在、実施している研修は2010年から始めた「次世代リーダー育成研修」がある。会社の成長とともに社員数が増えていく。しかし、社歴の浅い企業であり急成長によるリーダー不足になる懸念があった。そこで、管理職以外の一般社員を対象に公募し、手を挙げた社員に対し月に1回、ほぼ1年間にわたる研修を実施している。毎回20人程度の社員が参加している。
第一回目となった昨年度は、経済書や外部講師による講習などで知識習得が中心になった。受講者は2カ月に1度、レポート提出が義務付けられ、遅刻や欠席は厳禁で正当な理由なしの場合は、その段階で受講資格がなくなるという厳しい制度だった。「人事ではリーダーとしての即戦力化を念頭に置き、経営陣は長期的な人材育成を考えていました。このミスマッチが内容をやや散漫にしたようで、今年度からは目的を整理して内容を詰めました」と人事室の倉澤枝里グループリーダーはいう。
このほか、業務上必要となるプライバシーマークなど研修は、その都度実施。海外進出に伴い必要性が増した英語などスキル系の研修も随時に行っているが、体系化したプログラムなどへは手が付けられていない。今後の会社発展と同時並行で行っていくことになるのだろう。
新入社員研修の締めくくり 「55キロ踏破」
このような状況下で特徴的なのが、3カ月間にわたる新入社員研修の締めくくりとなる「やり遂げる。55キロ踏破」研修だ。新卒者採用を本格化させたのは2008年から。社会で実業経験をもって入社してくる中途社員とは違い、新卒者に対しては導入研修後に各部署へ1週間ずつのOJT研修を行い、3カ月間を研修期間として会社を知り、仕事を知るための研修を実施している。