「ダッフィー」はアメリカへ輸出
各新聞が同じように採りあげる「周年もの」の記事でも、着眼の違いでこれほどまでに差が出てくるのだ。やはり取材するジャーナリストのセンスの差ともいえる。
日経産業は東京ディズニーシー生まれの独自のキャラクターであるクマのぬいぐるみ「ダッフィー」が、アメリカ・フロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートなどに「輸出」されていることも記事中で指摘していたが、筆者もまさに、以前訪れた米国のディズニー施設でダッフィーのぬいぐるみが売られているのを目撃したことがある。知っている人にはわかる話であり、こうした読者の共感を得られるくだりを記事に盛り込めるかどうかも重要だ。
「周年もの」は、当時のことを記憶している読者も多いだけに、同時代体験のない大半のジャーナリストにとっては、時間の経過をどう克服して表現するのか、綿密な取材に加えて記事や番組の「見せ方」についても力量が問われることになる。そうした意味で、こうしたテーマは若い記者やレポーターに果敢に挑戦してもらいたい題材でもある。
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