2026年2月1日(日)

古希バックパッカー海外放浪記

2026年2月1日

(2025.7.2~9.24 85日 総費用34万2000円〈航空券含む〉)

被害届は本人自身が担当窓口に直接電話する規則?

 7月初旬までのカード使用金額は8月10日に銀行口座から自動的に引き落とされる。不正使用金額の引き落としを差し止めるために被害届の手続きをカード会社にする必要がある。メールで家人にカード会社の事故担当窓口に連絡するように依頼。まもなく回答があり、規則上クレジットカード名義の本人が窓口に連絡しなければならず、家族など代理人は不可とのこと。国際電話の場合はコレクトコールでも受け付けるとのこと。

 ところが、海外からコレクトコールするのは極めて難しいことを知っていたので頭を抱えた。国際電話可能の高額のSIMカードを購入してトルコから携帯電話で日本の担当窓口に筆者が電話する方法もあるが、不正利用をストップできなければ自己負担となり“二次被害”になる。

チャナッカレ港に係留された退役した潜水艦。現在は海軍博物館として 艦内を公開している

カードの名義人本人以外はいかなる条件でも受け付けない規則

 7月10日。カード会社に登録してある本人しか知らない秘密のキーワードを家人に連絡して、家人がカード会社の担当にキーワードを伝えて、本人から正規の委任をうけた代理人としてカード会社に被害届を出して、今後の対応を相談するように家人にメールした。

 数時間後に家人から返信があり、名義人本人以外は受け付けられないと代理人としてのコンタクトを拒否されたと。カード会社への被害届は帰国後の9月24日以降でも手続き上は問題ないと補足説明があったという。つまり、一旦不正利用金額が口座から引き落とされても、後日カード会社が補償することもあり得るということだが。

携帯電話の普及でコレクトコールは死語?

 近年どこの国でも国際電話のコレクトコールは、非常に難しくなっているのではないか。携帯電話が普及したが携帯電話からはコレクトコールができない。11年前にギリシア、10年前に韓国で、やはりクレジットカードのトラブルでカード会社にコレクトコールをトライしたことがあった。

 ギリシアではATMでのトラブルだったので、ATMを設置した銀行に出向いたが、固定電話は国内通話しかできないと断られた。ホステルのオーナーの自宅の固定電話を借りた。

 韓国ではコンビニのATMでのトラブルだったが、コンビニは固定電話がなく、近隣の店でも埒が明かず、結局、パトカーを呼んでもらい警察署の署長室の緊急用電話を借りて日本にコレクトコールした。

暗証番号を盗られるとカード会社は補償しない?

 7月11日。ウルアバド湖畔の美しい漁村ギョルヤズ村。筆者の商社時代の後輩で学生時代にバックパッカーして16年間の商社勤務時代に6カ国に駐在し、商社を辞めてからもタイ、モンゴル、オーストラリアなど海外でビジネスしてきた国際派がいる。60歳で仕事を辞めてからは年間10カ月近く海外放浪、日本に帰国しても大半は国内旅行している根っからのバックパッカーだ。

 この元祖バックパッカー氏にメールで事情説明して相談すると、厳しい見立ての回答があった。同氏はシンガポールとメキシコでカードの盗難にあったが、スキミングされたのか共に暗証番号も盗まれた。シンガポールのケースでは、犯人が直ぐにマレーシアに移動してマレーシアでカードを不正利用した。同氏はマレーシアには、その時期には渡航していないことをパスポートの入出国記録で証明して不正利用額をカード会社に補償してもらった。ただし、何度も書類を提出して補償を受けるまで半年かかった。他方でメキシコのケースでは、本人使用か、不正使用か、判別できないという理由で補償されなかったという。

 カード会社は損害保険会社と契約しているので、損害保険会社の判定が明暗を分ける。元祖バックパッカー氏のメールを読んで気が重くなった。それから数日間トルコのマルマラ海沿いの美しい景観の中を走っていても、いつの間にか自称モロッコ人の顔が浮かんできて心が乱された。

取り返しのつかない二次被害とは

 7月14日。元祖バックパッカー氏の事例を家人にメールして、7万3000円の盗難被害は救済されないだろうと悲観的な心情を伝えたら「いつまでも鬱々と取り返せないお金に執着しるのは止めて旅を楽しんだら」という趣旨のあっけらかんした返信があった。

 毎日毎日快晴で正午から5時近くまでは、気象台発表で35度~40度近い猛暑の中での自転車旅である。直射日光とアスファルトの照り返しで道路の上は実際には45度くらいだろうか。

 そしてなぜか頻繁にタイヤがパンクする。チューブの補修用のパッチやゴム糊はかなり余分に持って来たが不安になってくる。そして空気入れの調子も悪くなってきた。まさに泣きっ面に蜂と虻である。

 確かに7万3000円に執着していたら年金生活老人にとり、“貴重な時間とお金と労力”を費やして旅をしている意義がなくなってしまう。それこそが最も深刻な二次被害である。無理してもポジティブになろう、ご機嫌は自分で作るものだと自分に言い聞かせた。そして大きな都市に着いたらコレクトコールを試してみることを決めた。

有名なエフェソス遺跡の近くの山の奥に残る聖マリアが暮らした家。キ リストが処刑されて、聖マリアも迫害を恐れシリア経由でトルコに逃れ山の奥で隠遁生 活を送った。19世紀にドイツの修道女が聖マリアの家の夢を見て捜索した結果発見さ れた。長年の検証作業の末ローマ法王に聖マリアの家として認定された

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