トランプ政権で安全保障戦略の策定を担うエルブリッジ・コルビー米国防次官が韓国を訪問し、李在明政権の重鎮たちと会談した。先に米国が発表した国家防衛戦略で韓国は再び揺れている。一方、止むことがない軍人を語った詐欺に国防部が本腰を入れ始めた。
韓米同盟の役割分担が新たな段階に
エルブリッジ・コルビー米国防次官(政策担当)が1月26日、就任後初の海外訪問先として韓国を選び、安圭伯国防部長官らと会談した。原子力潜水艦の建造協力、戦時作戦統制権の韓国側への移管、対北朝鮮政策の方向性について踏み込んだ議論を交わした。27日ヘッドラインはそれを伝えたもの。
コルビー氏は1970年代に米中央情報局(CIA)長官を務めたウィリアム・コルビーの孫にあたる。米メディアからは「米国防戦略の設計者」「王座の背後の権力」と形容される人物で、著書『拒否戦略』は大国間競争時代の米国防政策を論じた戦略書として知られる。
今回トランプ政権が公表した2026年国防戦略(NDS)の立案を主導したのも彼だ。メンツを重視する韓国で、次官級の肩書ながら国家安保室長、外交部長官、国防部長官の重鎮たちと連続して会談するという異例の厚遇を受けたことに、その影響力の大きさがうかがえる。
そんなコルビー次官は韓国を「模範的同盟国」と繰り返し呼んだ。世宗研究所での講演では、李在明大統領が国防費を国内総生産(GDP)比3.5%に引き上げ、通常戦力による防衛の責任を拡大する方針を「極めて賢明かつ現実的な判断」と評した。インド太平洋の安定は力の均衡によってのみ維持されるとの持論を展開し、米中関係については「支配も孤立も求めない」とNDSの内容そのままを述べた。
訪韓の3日前に公表されたNDSは、韓国が対北朝鮮抑止において「主たる責任」を担えると明記し、米国の支援は「重要だがより限定的」なものと位置づけている。韓米同盟の役割分担が新たな段階に入りつつあることを示す。
しかし、見方によっては、1950年1月の演説で米国の防衛ラインの定義に韓国を含めなかったディーン・アチソン元国務長官の過ち(アチソンライン)と同じく危険なシグナルになり得る。

