2024年7月12日(金)

ベテラン経済記者の眼

2013年5月31日

「ピンチをチャンスに変えた経営の手本」になれるか

 筆者も短期間ながら電機業界を取材した経験があるが、各社それぞれ個性がある中で、シャープは他とちょっと雰囲気が違う会社だったという印象が残っている。一言でいえば、多くの社員が上司の顔色をうかがって仕事をする「サラリーマン的カルチャーの強い会社」とでもいおうか。

 こうした社風が影響したのか、しないのかはわからないが、この一年余りのシャープの動きや報道をウオッチしていると、やはり、明確なリーダーシップに欠け、迅速な意思決定ができず、業績も一段と悪化するという典型的な「負の連鎖」に陥っていたといえる。ドラスティックな経営体制の刷新は当然の流れだったのだろう。

 逆にいえば、シャープがここからどう再生の道を歩むのかは大いに注目されるところだ。業績回復の道筋を描いてゆくのは大きな困難も伴うが、負の連鎖から脱し、V字回復を達成することができれば、それこそ欧米のビジネススクールのケーススタディに使われるような「ピンチをチャンスに変えた経営の手本」にもなるだろう。日本のものづくりを支える著名企業が早期に立ち直ってくれることをアクオスユーザーの一人としても期待したいと思う。


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