第62回を迎える伊勢神宮の式年遷宮は、いまを去ること8年前の平成17年、御用材(ごようざい)を伐るにあたって神宮の山で行われた神事に始まり、今年10月の神さまのお引越し「遷御(せんぎょ)」とその関連祭事で終了します。この間の主な祭事・儀式をご紹介するとともに、9~10月に催される諸祭の内容や意味を詳しく解説しましょう。
■すでに終了した祭事
(写真:神宮司庁(4点とも))
平成17年
5月~9月に山口祭(やまぐちさい)、木本祭(このもとさい)、御杣始祭(みそまはじめさい)、御樋代木奉曳式(みひしろぎほうえいしき)、御船代祭(みふなしろさい)など、遷宮の御用材を伐採する神事が執り行われました。
平成18年
全国の神領民や崇敬者が御用材を宮域内に運びこむ御木曳行事(おきひきぎょうじ)が始まりました(~平成19年)。また4月には御造営の木取りを始めるにあたり木造始祭(こづくりはじめさい)が、遷御の際に御神体をお納めする仮御樋代(かりみひしろ)と仮御船代(かりみふなしろ)の御用材を伐採するにあたり仮御樋代木伐採式(かりみひしろぎばっさいしき)が行われました。
平成20年
4月25日、新宮の御敷地(みしきち)に坐す神さまを鎮めまつる鎮地祭(ちんちさい)を行いました。
平成21年
11月3日、いちはやく架け替えられた内宮(ないくう)・宇治橋で、古式により渡り始めを行う宇治橋渡始式(うじばしわたりはじめしき)が行われました。
平成24年
3月、御正殿(ごしょうでん)の柱を立てる立柱祭(りっちゅうさい)を手始めに、御正殿の建造が始まりました。建造が進むにしたがって、7月までに、御形祭(ごぎょうさい)、上棟祭(じょうとうさい)、檐付祭(のきつけさい)、甍祭(いらかさい)などが次々に執り行われました。