甲府地方気象台は7日、富士山で初冠雪が観測されたと発表した。平年より1カ月余り遅れ、130年前に統計を取り始めてから最も遅い観測となった。
富士山の初冠雪は、甲府市の甲府地方気象台から職員が目視で積雪の状況を確認し、発表している。
前日6日には、静岡県側や山梨県富士吉田市では山頂付近が雪で覆われた様子が確認され、その写真がソーシャルメディアなどに多く投稿されていた。
甲府地方気象台では6日の時点では、山頂の様子が雲のため確認できていなかった。
気象台によると今年の初冠雪は、平年の10月2日に比べて36日遅く、昨年の10月5日に比べて33日遅い観測。これまで最も遅かったのは、1955年と2016年の10月26日だった。
気象庁によると、日本の今年6〜8月の平均気温は、基準値(1991〜2020年の30年平均値)よりも1.76度高く、1898年の統計開始以降、2023年と並び最も高かった。
平年より気温が高い日は、9月になっても続いた。
富士山の初冠雪が遅れたことと、気候変動を直接結び付けることは簡単なことではないものの、多くの専門家が予測する温暖化した地球の状態に沿う結果となっている。