2024年11月22日(金)

BBC News

2024年11月8日

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は7日、アメリカの大統領選挙で当選を確実にしたドナルド・トランプ前大統領を祝福し、「勇敢な男」だと評した。

プーチン氏はロシアの都市ソチで開催されたイベントで発言した。トランプ次期大統領が、ウクライナでの戦争を終わらせる手助けができると主張していることについては、「少なくとも注目に値する」と述べた。

トランプ氏は選挙期間中、ウクライナでの戦争は「1日で」終わらせることができると繰り返し発言していた。具体的な方法については語っていない。

プーチン氏は数時間に及んだこの日の演説の中で、7月に起きたトランプ氏暗殺未遂事件にも言及。「感銘を受けた」、「私の考えでは、彼は非常に正しいやり方で、勇敢に、男らしく振る舞った」と述べた。トランプ氏は発砲があった後、拳を突き上げて「たたかえ、たたかえ、たたかえ」と言葉を発した。

トランプ氏と話し合う用意はできているかと質問されると、プーチン氏は「用意はできている」と繰り返した。

トランプ氏はすでに、米NBCニュースの7日の番組で、プーチン氏と話をする用意ができているとし、「私たちは話すと思う」と述べていた。

ロシアとトランプ氏の関係をめぐっては、2016年大統領選にロシアが介入し、トランプ氏がヒラリー・クリントン元国務長官に勝利するのを後押ししたと非難された。ロシアはそうした見方を否定している。

ロバート・ムラー米特別検察官は、当時のトランプ陣営とロシアの共謀の疑いについて捜査したが、2019年に出した報告書では、共謀の証拠は見つからなかったとした。

トランプ氏のホワイトハウス復帰が確実になったことについては、ハンガリーの首都ブダペストで7日に開かれた欧州政治共同体の首脳会合でも話題になった。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、トランプ次期大統領と「非常に温かく」、「生産的な会話」をしたと発言。

「しかし、ウクライナとアメリカの交流、ヨーロッパ全体とアメリカの交流の結果が、生産的で前向きなものになるよう、私たちはあらゆることをしなければならない」と付け加えた。

ウクライナやヨーロッパでは多くの人が、来年1月にトランプ氏が米政権を握ると、アメリカからウクライナへの軍事支援のペースが減速するのではないかと懸念している。

そうしたなか、イギリスのキア・スターマー首相は、同国のウクライナ支援は「鉄壁」だとゼレンスキー氏に確約した。

一方、トランプ氏と親しいハンガリーのオルバン・ヴィクトル首相は、「(ヨーロッパと)アメリカとの貿易問題が浮上し、容易なものとはならないだろう」と記者会見で述べた。

トランプ氏は選挙前、すべての輸入品に10%の関税を課すと主張していた。

オルバン氏は、「ヨーロッパについては今後、自分たちの平和と安全により大きな責任を負うべきだということで合意していた。もっと率直に言えば、私たちはアメリカ人だけを頼りにすることはできない」と述べた。

(英語記事 Putin hails 'courageous' Trump after election win

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c05ze76q8yeo


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