【WEDGE創刊25周年特集】英知25人が示す「日本の針路」

2014年4月25日

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必要な3つの教育改革

 グローバルリーダー育成のために、必要な改革のポイントは3つあります。第1に教育改革、第2にプログラミング教育、第3にリベラルアーツ教育です。

 「教育改革」の柱は、現在小学校から中学、高校、大学と単線路線になっている体系を複線化し、入口管理から出口管理に変えることです。

 いまの若者は学校で生きがいを見出せていません。単線路線から一旦外へ弾き出されると二度と本流に戻れないから、とにかく大学に行こうとします。本来、自分の好きなことを早く見つけて、それを実現する人生を送ればいいのに、勉強嫌いに勉強を押し付けた結果、多くの大学で高校の復習が必要になるという馬鹿げた事態を招いています

 小学校で辞めても、中学校を飛ばしても、高校中退でも、大検さえ合格すれば大学に行けるようにするべきです。大検はパスするかどうかだけにして、偏差値概念から切り離す。

 そして大学の門を狭くします。現行の10~15%の定員で十分でしょう。あとは専門学校でいい。

 これを入口管理ではなく出口管理で行います。入口管理では既得権争いになって改革が進みません。出口、つまり学士という資格を10~15%に絞りこめばいいのです。バカロレアの大学版のような大学卒業試験を文部科学省が実施し、例えばTOEIC850点以上でないと卒業させないというような大卒にふさわしい厳しい条件を宣言すればよい。法科大学院がいくら授業料払っても一部しか弁護士になれないことが知れわたり、自律的に適正な競争が起きていますね。このやり方を取れば、いずれ大学は10~15%に淘汰されます。そうなれば質が向上し、5%のグローバル人材を生みだしやすくなるでしょう。

 そして、人口の3~4割程度の定員で、職人技を学ぶドイツのデュアルシステムのような職業訓練課程を設け、中学卒業時点で選ぶようにします。これまでと決定的に違うのは、職人の世界に入ってもあとでいくらでも大検を受けて大学で学び直すことができることです。「大学全入時代」で誰も彼もホワイトカラーになろうとするから国際競争力を失うのです。多くの人々にとって手に職をつけることは依然として重要ですし生きがいを見つけることにもつながります。

 次に「プログラミング」ですが、いまの教育は19世紀のカリキュラムのまま止まっています。21世紀の教育にITは不可欠で、それもよく言われるITリテラシー程度ではダメなのです。パソコン、モバイル、ネットワーク、OS(オペレーティングシステム)といったインフラの仕組みを知るのに留まるのではなく、ソフトウェアを自ら作り上げるプログラミング知識が必要です。これからは「読み・書き・そろばん・プログラミング」です。

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