ハマス軍事部門が人質の遺体を捜索し、赤十字がそれを支援した(5日、ガザ市)
イスラエル軍は7日、イスラム組織のハマスおよびパレスチナ・イスラム聖戦が人質の遺体が入っていると説明する棺を受け取ったと明らかにした。
ハマスの軍事部門は、この遺体を同日にガザ地区南部のハン・ユニスで発見したと説明した。遺体は身元確認のため、赤十字を通じてイスラエルに搬送された。
ハマスは今回の遺体引き渡しに先駆け、10月10日に始まった停戦合意の第1段階のもと、すでに生存者20人の生存者のほか、死亡した人質28人のうち22人の遺体を返還している。まだガザ地区に残る死亡した人質6人のうち5人はイスラエル人で、1人はタイ人だった。
イスラエルは、ハマスがまだすべての遺体を返還していないことを批判している。
ハマスは、がれきの下から遺体を見つけるのが困難だとしている。
アメリカが仲介した停戦合意の第1段階では、イスラエルは国内の刑務所で収監していたパレスチナ人250人と、ガザで拘束した1718人を釈放した。イスラエルはまた、ハマスが返還したイスラエル人19人および外国人3人(タイ人1人、ネパール人1人、タンザニア人1人)の遺体と引き換えに、パレスチナ人285人の遺体を引き渡した。
イスラエルとハマスはこのほか、ガザ地区への支援拡大、イスラエル軍の部分的撤退、戦闘停止にも合意したものの、双方が相手の合意違反を非難し合う中で暴力が再燃している。
イスラエルは、10月19日にハマス戦闘員がイスラエル兵2人を殺害したと非難し、さらに10月28日には別の兵士が殺害されたとして、空爆を開始した。ハマスは、最初の事件が発生した地域での衝突については認識しておらず、2件目の攻撃にも関与していないと述べた。
ハマスがガザで運営する保健省によると、停戦開始以降にイスラエル軍の行動のため少なくとも241人が死亡している。国連は、ガザ保健省の数字を信頼できるものと見なしている。
ハマス主導の武装勢力は2023年10月7日にイスラエル南部を攻撃し、1200人を殺害し、さらに251人を人質に取った。ガザに残っている死亡した人質のうち、1人を除いて全員がこの攻撃で拉致された。
この攻撃に対抗し、イスラエルはガザ地区への軍事作戦を開始。ガザの保健省は、イスラエルによる攻撃で少なくとも6万8875人が殺害されたと報告している。
(英語記事 Israel receives coffin Hamas says contains body of Gaza hostage)
